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イチロー、パンチ、ディンゴ、王天上… 個性豊かなプロ野球「登録名」の歴史

プロ野球選手は毎年、球団を通じて選手名を連盟に登録する。多くは戸籍の名前と同じだが、様々な理由で様々な名前を登録することがある。

南海のフランク・オーテンジオは語感が似ているからと「王天上」と登録

 南海ホークスは、外国人にしばしば不思議な登録名を付けた。1979年に南海に入団したフランク・オーテンジオは、語感が似ているからと「王天上」と登録された。当時現役だった巨人、王貞治にあやかった名前だったが、本塁打は2年で24本に終わった。1982年に入団したジーン・ドットソンは、俊足の外野手だったので自動車の銘柄にあやかって「ダットサン」とつけられた。しかし成績は快走とは言えず、1年で消えた。

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 近年は、あまり変わった外国人の登録名はなくなった。NPBの情報がアメリカでも報道されるようになったため、当の外国人選手が難色を示すこともあるという。

 1994年、オリックスの仰木彬監督は、若手の鈴木一朗と佐藤和弘を「イチロー」「パンチ」と登録した。この年にイチローが大ブレークしたために、以後、ロッテの「サブロー(大村三郎)」、ヤクルトの「克則(野村克則)」など名字なしの下の名前だけの登録名が流行した。

 現在も楽天の「銀次(宇部、赤見内銀次)」、ヤクルトの「雄平(高井雄平)」などの例がある。銀次のようにプロ入り以来一度も名字を名乗っていない選手もいる。

 女子プロ野球では、2012年、試合での選手名をすべて名字抜きの下名前だけとした。「1番・美加」「2番・沙保里」という形だったが、選手の特定が難しいと不評で元に戻された。

 アメリカなど欧米系では、ミドルネームなど長い本名を持つ選手が多い。エンゼルスのマイク・トラウトは、「Michael Nelson Trout」が本名だが、ファーストネームにちなむ名前とラストネームを取って「Mike Trout」が登録名になっている。

 しかし、登録名のつけ方はまちまちだ。ベーブ・ルースの本名は「George Herman Ruth」だが、ニックネームから「Babe Ruth」が登録名となっている。イチローは、MLBでも「Ichiro!」という大声援を浴びていたが登録名は「Ichiro Suzuki」だ。日本人選手の場合、本名の英語名が登録名になることが多い。MLBでは選手の改名はNPBほど多くはないが、BJ・アップトンは、2015年からメルヴィン・アップトン・ジュニアと改名している。

 人気商売であるプロ野球にとって「名前」は、看板である。大活躍することで名前は大きくなっていく。今年も名前を大きくする選手が出てくるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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