「打者としての印象強い」 巨人屈指の巧打者・篠塚和典氏が語る桑田真澄の“姿勢”

長きに渡り巨人の主力として活躍した篠塚和典氏【写真:荒川祐史】
長きに渡り巨人の主力として活躍した篠塚和典氏【写真:荒川祐史】

桑田氏は足元の打球をさばいてくれる「これほど楽なことはないですよ」

 専ら二塁を守った篠塚氏は「桑田が投げている時は、センター方向の打球をそれほど意識する必要がなかった。自分の周りのやつは全部捕ってくれるだろうという思いで守っていましたから。マウンド付近を通過してくる打球は、内野手にとってさばくのが難しいのですが、それを投手がさばいてくれれば、これほど楽なことはない。そういうピッチャーって、なかなかいないですよ」と証言する。

 桑田氏にとって“宿命の対決”といえば、PL学園高時代の盟友でありライバルでもある、清原氏との一騎討ちだった。巨人・桑田VS西武・清原は日本シリーズやオールスターでたびたび実現し、特に1994年の日本シリーズ第5戦(西武球場=現・メットライフドーム)では、完投勝利を挙げた桑田氏から清原氏が6回と8回に2打席連続バックスクリーン弾を放った。篠塚氏は「2人とも闘志をむき出しにしていましたね。日本シリーズという大きな舞台で、高校時代からのライバル同士が対決するということはなかなかないので、私もどっちがどうなのかという(観客のような)感覚で見ていました」と振り返る。

 その後1997年に清原氏が巨人へFA移籍したことに伴い、2人は再びチームメートに。桑田氏は現役最終年の2007年には、米大リーグのパイレーツに身を投じ、メジャー19試合に登板した。ファンにも、そしてバックを守る野手にも忘れ難い印象を残した。

【動画】「投球よりも印象に残っているのは…」名打者・篠塚和典がセカンドで見てきた桑田真澄の背中

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