みやぞんの母校・荒川商が102年の歴史に幕 連合チームで挑んだ“最後の夏”

敗れた荒川商・葛西南・つばさ総合の連合チーム(奥)【写真:荒川祐史】
敗れた荒川商・葛西南・つばさ総合の連合チーム(奥)【写真:荒川祐史】

1918年創部、都内屈指の歴史を誇る伝統校だが、2年後には廃校が決まっている

 高校野球東東京大会は26日、江戸川球場で1回戦が行われ、荒川商・葛西南・つばさ総合の連合チームは国学院に1-12の5回コールドで敗れた。1918年創部、100年以上の歴史を誇る荒川商は2022年3月に廃校が決まっており、現在の部員は3年生4人のみ。お笑い芸人のみやぞんさんも輩出した都内屈指の伝統校が、ひっそりと“最後の夏”を終えた。

 3校連合は先発の中西瑛斗投手が初回からつかまる苦しい展開。3回にはその中西が適時打を放ち1点を返したが、国学院打線を抑え込むことができずコールド負けを喫した。

 連合をまとめたのは荒川商の廣瀬凪冴主将。4番で捕手も務め、この日も中西を懸命にリードした。高校最後の夏を終えた廣瀬は「悔いはありますけど、やり切ったなと思います。少ないながら連合チームという形で出てたので、いろいろな人が関わってる。周りの方たちに感謝しながらプレーをしました」と話した。

 今年の3年生はみやぞんさん本人と会ったことはないが、1つ上の先輩たちは番組の取材で交流があったといい「すごくいい人だったと話していた。荒川商にはみやぞんさんのようにいろんな方面で活躍されているOBの方がいる。そういう先輩方たちに恥じないようにプレーしました」と胸を張る。

 高校最後の試合で敗れた際、「また頑張って、次は勝とう!」と話し、チームメートから「次はないんだよ」とツッコまれたという逸話の残るみやぞんさん。荒川商にとっての“次”とは何か。廣瀬は「野球にはここでいったん区切りをつけて、次はみやぞんさんのように、社会人として大人として、高校球児たちを支えていける立場になりたい」と語った。

(佐藤佑輔 / Yusuke Sato)

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