MLBはシーズンを続行できるのか? 選手たちは不安の声「試合をするべきじゃなかった」

MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏【写真:AP】
MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏【写真:AP】

ブルワーズのリンドブロムは危機感「誰かを危険に晒すことなんてできない」

 マーリンズで選手、スタッフら14人が新型コロナウイルスに集団感染したことを受け27、28日(日本時間28、29日)のメジャーリーグは3試合が急遽、中止となった。大リーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーはシーズン続行に手応えを口にしているが選手たちからは不安の声が上がっている。

 感染拡大が広がる米国でメジャーリーグは続行できるのか? 米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は「マーリンズの集団感染発生でMLBに不安」とのタイトルで、選手たちが新型コロナウイルスの感染拡大に不安の声を上げていることを伝えている。

 フィリーズとヤンキースの試合の延期が発表される前には、ヤンキースの選手たちがマーリンズが使用していたのと同じ場所を使うことに難色を示していたことを言及し、マーリンズのある選手は「昨日試合をするべきじゃなかったかもしれない」と後悔を口にしていたという。

 レッドソックスのエドゥアルド・ロドリゲス投手が新型コロナウイルス感染後に心筋炎と診断されたことは選手たちに衝撃を与えている。今季からブルワーズでプレーしているジョシュ・リンドブロム投手は「もし誰かが危険に瀕しているなら、安全こそが最も重要なことだ。誰かを危険に晒すことなんてできない。レッドソックスの投手が心臓の病になったのを見ただろう。もし私が決断を下す立場にいるなら、私の決断で誰かを危険な状態にすることを知りながら生きていくことは私の良心が許さないだろう。難しい決断をしなければならない」と警鐘を鳴らしている。

 シーズン前に決まった新型コロナウイルスの感染対策マニュアルでは唾を吐き行為、ハイタッチなど密になることは禁止されていたが、開幕してからは守られていない場面も目立っている。

 MLB機構のマンフレッド・コミッショナーはこの日、MLBネットワークに出演し「私たちはここまで幸運にも数万の検査を行っているが、陽性率は0.4%に抑えられている。プロトコルはうまくいっていると感じている」と語り、シーズンの続行に手応えを感じている。

 開幕からわずか5試合で新型コロナウイルスによって試合が中止となった事実は変わらない。早くも選手たちの“本音”が見え始めてきたメジャーリーグは60試合制のシーズンを無事に終えることができるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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