なぜ無くならない大声を出すファン 改めて願う“コロナ禍”での観戦マナーの徹底
対策で大切になるのはファン1人1人の自覚とマナーの遵守
感染拡大予防の観点からももちろんだが、限られた人数の中で観戦に訪れることができたファン全員が気持ちよく観戦してもらいたいもの。新型コロナの収束が見えない中で、近くに大声を出すファンがいることで(仮に離れていたとしても)不安に思う人、気になって野球観戦が楽しめない人が間違いなく存在している。現に、私自身が、そういう大声をあげるファンに対して不快な気持ちになる。
それぞれの球団がガイドラインを設定し、場内放送では観戦マナーの徹底を呼びかけている。また球場係員が声かけをしたり、注意をしたり、と対策はしているものの、それにはどうしたって限界がある。もちろん球団は徹底した対策を求めたいが、やはり、ファン1人1人の自覚と観戦マナーの遵守に頼らざる得ない部分が大きいだろう。
有観客試合が再開された7月10日から1か月半あまりが立った。徐々に有観客が日常のようになりつつあるが、まだ上限は5000人のままだ。決して日常ではない上に、世の中にはまだ球場で観戦したくても、できないファンがまだたくさんいる。1人が観戦マナーを守らず、そのスタンドでクラスターが発生したならば、どうなるか……。考えたくもないが、最悪の場合は試合の中止や、再び無観客開催に逆戻りしてしまう可能性だってあり得るだろう。
2020年のプロ野球は、まもなく折り返し地点となる。残り60試合強。プロ野球界のため、そして全てのプロ野球ファンのため、もう一度、スタンドで観戦するファンには観戦マナーの徹底と周囲への配慮をお願いしたいものだ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)