西武スパンジー弾で逆転勝ち 対ロッテ10勝5敗に辻監督「相性があるんですかね」

逆転弾の西武・スパンジェンバーグ(左)の頭をたたいて祝福する金子侑司【写真:宮脇広久】
逆転弾の西武・スパンジェンバーグ(左)の頭をたたいて祝福する金子侑司【写真:宮脇広久】

スタメン落ちの森が代打でチャンスメーク、辻監督「ここという所での打撃は素晴らしい」

■西武 4-3 ロッテ(15日・メットライフ)

 傷だらけの獅子が、2年連続パ・リーグ覇者の意地を見せた。5位に低迷する西武は15日、本拠地・メットライフドームで、首位浮上の可能性もあったロッテに4-3で劇的な逆転勝ちを収めた。

 1-3と2点を追う8回、好投のロッテ先発・石川から、スタメンを外れていた森が代打で右翼線二塁打。続く金子の中前適時打で1点を返すと、なおも2死三塁として、2番手・ハーマンからコーリー・スパンジェンバーグ外野手が右翼席に飛び込む逆転11号2ランを放った。

 西武は現在、中村が死球による右手首痛、木村が腰痛で登録抹消中。中村と並ぶチーム野手最年長の栗山もこの日、試合前の全体練習に姿を見せず欠場した。昨季首位打者の森は背中の張りを抱えて2試合連続で先発を外れ、ヒーローのスパンジェンバーグもまた、右内転筋の張りで3試合ぶりのスタメン復帰だった。

 スパンジェンバーグは「休みをいただいて、いまは本当にいい状態で臨めている。残りのシーズンも全く問題なくプレーできると思う」と胸を張った。来日1年目で、7月の月間打率.240と低迷していたが、8月は.330、9月はこれまで.343と右肩上がりに。チームの苦境の中で、頼もしい存在になりつつある。

 辻発彦監督は試合後、代打でチャンスメークした森を「彼の集中力、ここという所での打撃は素晴らしい。シングルヒットでなくツーベースだったことで、その後の攻撃もしやすくなった」と称賛。殊勲の助っ人については「1発長打は彼の魅力のひとつ。ああいう所で打ってくれるのは頼もしい」と評した。

 首位ソフトバンクに肉薄している2位・ロッテの連勝を3で止め、辻監督は「冷静に考えると、相性というのがあるんですかね」とおどけた。今季のロッテはオリックスには15勝2敗1分、首位ソフトバンクにも8勝3敗1分と圧倒しているが、西武との対戦成績はこれで5勝10敗となった。手負いの獅子が、まだまだパ・リーグのペナントレースをかき回す。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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