新天地で覚醒する前田健太 データが示す昨季との明らかな“変化”とは?
スライダー&チェンジアップの2球種が約7割占める
ところが、ツインズに移籍した今季、その球種割合が“激変”している。例年30%超あったストレート割合は、わずか18.7%に減少。42%近くあった2018年と比べれば、20%以上減らしている。これに対して、スライダーの割合は4割近い38.6%にまで増え、チェンジアップ(スプリットチェンジ)も29.7%にまで増加している。
スライダーとチェンジアップの2球種で7割近い球数を投げており、ツーシームが6.7%、カットボールが3.2%、そして年々その比率が減っていっているカーブが3.1%となっている。また、昨季は被打率.280だったストレートの被打率が今季は.094にまで低下している。組み立ての変化がここにも好影響を及ぼしている可能性もある。
前田自身が「僕といえばスライダー」と語るほど、スライダーは自信を持っているボール。試合の中でも状況などによって変化の大きさや球速を変えるなど、複数のスライダーを投げ分けている。
NPB時代の前田といえば150キロ前後の真っ直ぐを軸に、スライダーとチェンジアップ、カーブを交える本格派だった。ただ、少なくとも今季は、ストレートではなく、このスライダーと斬れ味の増すスプリットチェンジの2球種が投球の組み立ての軸になっているようだ。
(Full-Count編集部)