DeNA、足に翻弄され完敗 ミス連発に指揮官「野球は流れのスポーツ」

DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】
DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】

急きょ先発の巨人・畠を打ち崩せず「予想よりかなりいいピッチングをされた」

■巨人 5-0 DeNA(20日・横浜)

 DeNAは20日、本拠地・横浜スタジアムで行われた巨人戦に0-5で完敗した。リーグ首位を相手に、2試合連続で大勝した勢いに乗って臨んだ一戦だったが、同一カード3連勝はならなかった。一方の巨人は連敗を3で止め、2位の阪神が中日に敗れたため、優勝マジックは32となった。

 観客の入場制限が収容人数の50%に緩和された前日19日は、1万3106人の前で4本塁打の“花火”を打ち上げて快勝。さらにこの日は、上限の1万6000人に迫る今季最多の1万5842人の前で勝利を見せたかったが、巨人の先発・畠に6回まで2安打無得点。左肘違和感で登板回避したメルセデスに代わって前夜に急きょ先発が決まった畠について、ラミレス監督は「予想よりかなりいいピッチングをされた。ストレートも、カットボールも、フォークも精度が高かった」と脱帽した。

 打ち合いになれば強さを発揮するDeNAだが、緻密さで巨人との差を見せつけられた。初回1死一塁では、打者・坂本の場面で、一塁走者・吉川尚がスタート。捕手の戸柱の送球は悪送球となって吉川尚を三塁まで進塁させたると、坂本に中前適時打を許した。ラミレス監督は「初回でジャイアンツに流れが行ってしまい、以後はこちらがいい当たりをしても好守備に阻まれた。野球は流れのスポーツだから」と唇をかんだ。

 4点ビハインドの7回の守備でも、巨人の“足”に翻弄されたシーンがあった。2死一、三塁から一塁走者・松原がディレード気味にスタート。戸柱の二塁送球が一塁方向へ逸れ、二塁手・柴田もこれをはじく間に、三塁走者・吉川尚の生還を許した。

 先発投手の大貫は既にチーム最多タイの6勝を挙げていたが、1回の失点に続き、4回には丸に右中間席へ16号2ランを被弾。6回にも丸に17号ソロを浴び、6回6安打2四球4失点で4敗目を喫した。ラミレス監督は「丸に対してだけ、高めにいってしまったが、それ以外は決して悪くないピッチングだった」と評したが、さすがに気落ちした様子を隠せなかった。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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