阪神が屈辱の9年連続巨人戦負け越し OB捕手も指摘する“実力以上の差”と2つの疑問

阪神・矢野燿大監督【写真:津高良和】
阪神・矢野燿大監督【写真:津高良和】

正捕手の梅野が先制点を献上した配球面に「あらゆる手を尽くした結果と言えるかどうか」

■巨人 7-4 阪神(3日・甲子園)

 阪神は3日、本拠地・甲子園球場で巨人に4-7で敗れ、9年連続で巨人への負け越しが決まった。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜(現DeNA)で捕手として計21年間活躍し、18年まで2年間ヤクルトのバッテリーコーチを務めた野口寿浩氏は、巨人に先制を許した場面での梅野隆太郎捕手の配球と、先発のジョー・ガンケル投手の6回続投に疑問を呈した。

 野口氏がまず注目したのは、4回1死三塁の場面。右腕ガンケルと正捕手・梅野の阪神バッテリーは丸を打席に迎え、1球目は真ん中高めの146キロの速球で、見逃しのストライクを取った。2球目は、真ん中高めに抜けた139キロのスプリットに丸のバットが回り、カウント0-2。続く3球目に梅野は中腰になって高めの釣り球を要求したが、ガンケルの148キロの速球はそれより低く、ストライクゾーン付近へ。丸は逃さず左翼線へ運び、先制の適時二塁打とした。

「結果的に同じコースに、同じような球が3球続いてしまった。さすがに丸レベルの打者になると、見逃してくれない。梅野としては、この日のガンケルの球威であれば、高めの力勝負でいけると踏んだのだと思うが、ガンケルの1番の持ち味は何かといえば、低めのツーシームなどでゴロを打たせること。果たして、捕手としてあらゆる手を尽くした結果と言えるかどうか」と野口氏は指摘する。

「2点ビハインドの5回の攻撃は、点を取りにいかなければならないところ」

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