田澤純一は指名されず 角監督「現実を受け止めている様子だった」

各球団の選択終了を目をつぶって聞く角晃多監督(中央)【写真:編集部】
各球団の選択終了を目をつぶって聞く角晃多監督(中央)【写真:編集部】

今季はBC埼玉武蔵でプレー、ルール撤廃でNPBへの道開けるも指名なし

 ルートインBCリーグ・埼玉武蔵の田澤純一投手は26日、2020年度の「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」で名前が呼ばれることはなかった。田澤自身は会見は行わず、BC埼玉武蔵の角晃多監督は「残念の一言。ショックです」と声を落とした。

 17時11分に1位指名がスタートしてから約3時間。育成12巡目の指名が終わり、ドラフト会議が終了したが、田澤の名前が呼ばれることは最後までなかった。埼玉武蔵では今季、3選手に調査書が届いたが、誰も名前を呼ばれることはなかった。

 支配下指名が終了するまで、会見場でドラフト中継を見守っていた角監督は、育成指名が始まると控え室に移動して田澤とともにドラフトの行方を見守った。34歳右腕は「現実を受け止めている様子だった」と話す指揮官は、「指名されなかったことは、今後の野球人生において分岐点になると思う。しっかり話し合って、今後について決めていきたい」と話した。

 田澤が指名されなかった原因について「年齢の部分だったと思います」と角監督。「ドラフト会議では1、2年活躍できる選手ではなく、5年、10年とチームを背負ってもらう覚悟があって指名するもの。ドラフト会議の本当の意味を、今回の田澤を持って痛感させられました」と、真摯に受け止めた。

 今後、田澤が選ぶ道を尊重するつもりだが、もしもう一度埼玉武蔵でプレーする意向があるなら「受け入れる準備はあります」と話す。だが。今季ともに戦い、「実績のある選手が独立リーグでプレーすることは覚悟がいること。しっかり話し合って方向性を決めていきたいです」とした。

 今季終了後も「まだ、野球を上手くなりたいという気持ちがある」と、来シーズン以降を見据えながらトレーニングを続けている田澤。どんな結論に達するのか注目が集まる。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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