西武、逆転CSへ痛恨の3連敗 ミス連発に指揮官「みんながわかっている」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

十亀が5回11安打3四球8失点の大炎上…2位のロッテに2ゲーム差

■ソフトバンク 11-2 西武(31日・メットライフ)

 西武は31日、本拠地メットライフドームでソフトバンクに2-11と大敗。クライマックスシリーズ(CS)進出圏の2位を目前にしながら3連敗を喫し、2位ロッテとの差は2ゲームに開いた。先発投手の十亀が5回11安打3四球8失点の大炎上で、今季2敗目(1勝)を喫した。

 辻発彦監督は試合後、「初回と2回の失点は1番まずいパターン。(ソフトバンク先発の)石川の調子はそんなによくなかったが、楽に投げられてしまった」とうなだれるしかなかった。

 十亀は1回、いきなり1死から安打と2四球で満塁を招き、明石に走者一掃の適時三塁打を浴びる。2回にも1死一、二塁から牧原に右越え2点三塁打を許し、捕手・森のパスボールでもう1失点。この時点で0-6となり、試合の大勢は早々と決してしまった感があった。

 西武の急浮上をうけ、さらに土曜のデーゲームとあって、この日のチケットは完売。本拠地のスタンドには1万1276人の観客が詰めかけた。だが、序盤にワンサイドの展開となると、コロナ禍で声を出すことが禁じられる中で「十亀、責任を持って完投しろ!」などの罵声も飛び、球場係員から注意を受けるファンの姿もあった。

 実際、9連戦の5試合目でもあり、ただでさえ負担が大きい中継ぎ陣を序盤から投入するわけにはいかない。十亀を5回まで引っ張った結果、四球と安打に暴投が絡んで二、三塁とされ、長谷川の2点適時打でさらに点差を広げられたのだった。

 打たれただけではない。この日の十亀は2暴投。森のパスボールに加え、9回に登板した田村も1イニング2暴投。辻監督は「守りのミスが多いことは、みんながわかっている。しっかり反省したい」と語ったが、シーズンの正念場に来てのバッテリーエラー連発は痛い。

 しかもこの日、昨季まで2年連続本塁打王の主砲・山川が出場選手登録抹消。今季レギュラーシーズン中の復帰は絶望的となった。8月に右足を痛め、その後も強行出場を続けていたが、今季打率.205の不振だった。まさに泣きっ面にハチだが、残り8試合、悔いを残して終わるわけにはいかない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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