鷹・周東、盗塁の量産ペースも驚異的!? 143試合制なら福本氏超えも可能か

ソフトバンク・周東佑京【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・周東佑京【写真:荒川祐史】

周東が今季初盗塁を決めたのは今季31試合目だった

 29日にPayPayドームで行われたロッテ戦で12試合連続盗塁というプロ野球新記録をマークしたソフトバンクの周東佑京内野手。30日の西武戦でも盗塁を決めて、その記録を13試合連続にまで伸ばした。記録は13試合で止まったものの、メジャーリーグ記録も抜く“世界記録”となった。

 今季はここまで49盗塁を決め、2位の日本ハム西川遥輝外野手に9個の差をつけてリーグ単独トップに立つ周東。ソフトバンクが116試合、日本ハムが115試合を消化し、残り試合はそれぞれ4試合、5試合。周東の育成出身者で初となる盗塁王に近づいている。

 その周東だが、ここまでは99試合の出場でスタメンでの起用は74試合にとどまる。レギュラーの座を掴んだのは終盤になってからで、シーズン序盤は代走や守備固めでの起用が中心だった。しかもシーズン序盤はなかなかスタートを切れない日々が続き、今季初盗塁を決めたのは7月24日の日本ハム戦。チームの今季31試合目になってから、だ。

 その後もなかなかペースは上がらず、43試合を終えた段階での盗塁数はわずか2個だった。ただ、そこから驚異的なペースで盗塁を量産するようになる。8月9日の楽天戦、8月11日のオリックス戦で2試合連続で2盗塁。10月18日の楽天戦では1試合3盗塁を記録し、13試合連続盗塁も決めた。

 量産を始めた8月8日の楽天戦から10月31日の西武戦までの72試合で、49盗塁のうち47盗塁を決めている。1試合平均0.65個のペースで、通常の143試合制のシーズンであれば、93個前後の盗塁を決めることのできる驚異的なペースとなる。

 9月、10月と打率3割超をマークして打撃面でも急成長を見せている周東。シーズン最多盗塁記録は福本豊氏が1972年に記録した106盗塁(122試合)で、歴代2位の95盗塁(123試合)、同3位の94盗塁(129試合)も福本氏の記録だ。どこまで今季の盗塁数を伸ばせるか、そして来季以降、どれだけの盗塁数を記録するのか。楽しみは尽きない。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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