“松坂世代”でも名球会入りは0人 日米通算200勝、250セーブ、2000安打の高き壁

ソフトバンク・和田毅(左)と西武・松坂大輔【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・和田毅(左)と西武・松坂大輔【写真:荒川祐史】

今季は阪神・藤川、楽天・渡辺直、久保が現役を引退し松坂世代は残り2人に

 今シーズンは阪神の藤川球児投手、楽天の渡辺直人内野手、久保裕也投手が現役引退を発表し、NPB在籍の“松坂世代”も西武の松坂大輔投手とソフトバンクの和田毅投手の2人になった。投打で名選手が生まれ球界を席巻したが意外にも名球会は1人も誕生していない。

 現在の名球会の入会資格は日米通算で投手が200勝以上または250セーブ以上、野手が2000安打以上が条件となっている。昨年の総会では特例枠を設けることが決議され、会員の4分の3以上の賛成で特例を適用することになった。

 もっとも名球会入りが近い存在だったのは阪神の藤川。自身のツイッターでも発表しているが今季は残り1試合に登板のみ。ここまで日米通算245セーブをマーク、残り5セーブだったが自らユニホームを脱ぐ決断を下し節目の記録を達成することができなかった。

 日米通算200勝に最も近い投手は世代を代表する西武の松坂。今季から古巣・西武に復帰したがここまで1軍登板がなく7月には「脊椎内視鏡頸椎手術」を受けた。今オフの去就についてはまだ正式に発表されていないが、ここまで日米通算170勝をマーク。残り30勝となっているが2桁勝利を挙げたのはレッドソックス時代の2008年から12年遠ざかっているだけに厳しいのが現状だ。

 松坂、藤川以外にもソフトバンク、巨人でプレーした杉内俊哉氏が通算142勝、現役で先発ローテとして活躍するソフトバンクの和田毅が日米通算143勝を挙げるなど投手陣に目がいくが打者でも名球会入りに惜しくも届かなかった選手はいる。

 横浜、巨人でプレーした村田修一氏は通算1865安打、360本塁打、1123打点と松坂世代の野手の中では“3冠王”。2017年オフに巨人を自由契約になると、翌年にはBC栃木で現役を続行したがNPBからのオファーがなく現役を引退することになった。

 現在の名球会会員は63人で投手が16人、野手が47人となっている。ファンの心に残る数々の伝説を残してきた松坂世代でさえも「グリーン・ジャケット」に袖を通すことは容易でないことが分かる。

(Full-Count編集部)

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