前田健太の活躍は「偶然じゃない」 CY賞2度の伝説的投手が語る躍進の理由
ツインズのレジェンドであるサンタナ氏は「多くの練習を積み、それが報われた」
今季、トレードでツインズに移籍して6勝1敗、防御率2.70の好成績を残した前田健太投手。ア・リーグのサイ・ヤング賞最終候補3人にも選ばれており、その活躍ぶりは目を見張るものがあった。
米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は今季の前田の働きを特集。「サイ・ヤング賞級に値するケンタ・マエダの今シーズンは、(過去に活躍した)他のツインズの偉大な選手達と比べてどうか?」とする記事を掲載し、その中でツインズで2度のサイ・ヤング賞に輝いた伝説的左腕のヨハン・サンタナ氏が前田のことを絶賛している。
60試合で行われた今季は先発として11試合に登板した前田。1イニングあたりに出す走者の数を示したWHIPがメジャートップを記録するなど、各指標でも高い数字を残した。記事では「もしシェーン・ビーバーが存在していなかったら、火曜日の夜は恐らくマエダのツインズ史上5人目となるア・リーグCY賞受賞を祝福していたことだろう」と評価している。
ア・リーグのサイ・ヤング賞はインディアンスのシェーン・ビーバー投手の受賞が確実視されており、前田が受賞する可能性は低い。ただ、記事では「ビーバーが素晴らしかったからといって、2020年にツインズでマエダが成し遂げたことの価値が下がるわけではない。つまりマエダは極めて素晴らしかった」と指摘し、前田の働きぶりを絶賛している。
そして、前田の今季の成績と、ジム・ペリー氏、スコット・エリクソン氏、ヨハン・サンタナ氏ら名だたるツインズの名投手たちを比較。新型コロナの影響でシーズンが短縮となったため、単純に比較することは出来ないとしつつも、9回あたりの平均奪三振数(10.8)、WHIP(0.75)、被打率(.168)で前田がトップであると示している。
その中でヨハン・サンタナ氏はキャンプ中に見た前田の印象に言及。「スプリングトレーニングで彼の投球を見たよ。練習への取り組み方から何からね。彼が(自分自身をコントロールし)ボールを操ることができるのは、偶然ではない。多くの練習を積み、それが報われたということ。それが見て取れる。今彼がこのような状況にいられる理由はそこにある」と分析している。
元サイ・ヤング賞の伝説的投手に絶賛された前田。ア・リーグとナ・リーグのサイ・ヤング賞は11日(日本時間12日)に発表される。
(Full-Count編集部)