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日本シリーズでこそ生きる? 巨人OBが「真のMVP」と評価する原采配の“妙”

2年連続でソフトバンクと巨人の組み合わせとなった日本シリーズは、21日に京セラドームで開幕する。セ・リーグ連覇の巨人は昨年0勝4敗と歯が立たなかった相手だけにリベンジを果たすのは容易ではなさそうだが、巨人OBで盗塁王2度を誇り“青い稲妻”の異名を誇る松本匡史氏は、レギュラーシーズンで原辰徳監督が見せた、選手の調子を見極める眼力、ドライで思い切った起用は、短期決戦でこそ生きると期待している。

巨人・原辰徳監督【写真:荒川祐史】
巨人・原辰徳監督【写真:荒川祐史】

実績にこだわらず調子のいい若手を積極登用、早い見極め、入れ替え

 2年連続でソフトバンクと巨人の組み合わせとなった日本シリーズは、21日に京セラドームで開幕する。セ・リーグ連覇の巨人は昨年0勝4敗と歯が立たなかった相手だけにリベンジを果たすのは容易ではなさそうだが、巨人OBで盗塁王2度を誇り“青い稲妻”の異名を誇る松本匡史氏は、レギュラーシーズンで原辰徳監督が見せた、選手の調子を見極める眼力、ドライで思い切った起用は、短期決戦でこそ生きると期待している。

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 そもそも松本氏は「今季の“真のMVP”は、原監督だったと思います」と語っている。特に打線では「主力が思うような成績を残せない中、実績のない若い選手を積極的に登用。スタメンの固定にこだわらず、いろいろな選手を起用した。調子が落ちたとみれば、すぐに別の調子のいい選手に切り替える。その代え時が早く、的確だった」と指摘する。

「坂本、岡本でも、体調が悪いと見れば、ためらわずに早い回でベンチに下げたり、試合を休ませたりした。シーズン全体を考えた場合、トータルで最高のパフォーマンスを引き出した」とも。

 確かに、岡本が31本塁打、94打点で2冠に輝いた一方で、丸は開幕当初、6月の月間打率.158と不振に苦しみ、徐々に調子を上げたものの、最終的に打率.284。昨季の.292に比べると数字を下げた。坂本もやはり後半に調子を上げて通算2000安打に到達したが、打率は昨季の打率.312から今季.289に下げている。

 1番に吉川尚に始まり、坂本、亀井、松原、北村、増田大ら10人を起用するなど、試行錯誤しながらオーダーを組んだ。その中から、昨年まで1軍出場がなく、今季も開幕1か月後の7月25日に初昇格した松原がレギュラーの座をつかみ、主に2番の役割を担った。若手から、37歳のベテランにして打率.297、7本塁打、29打点をマークした中島に至るまで、幅広く使い分けた。

 松本氏が言う「いろいろな選手」には、開幕直後の6月25日に楽天とのトレードで獲得したウィーラーも含まれる。移籍後97試合に出場して打率.245、12本塁打、36打点と存在感を示した。このあたりは、編成面でも実権を握る原監督ならではと言えた。

 投手陣もしかり。菅野が開幕13連勝を含む14勝(2敗)、防御率1.97をマークしたのが原動力だったが、「先発投手の見切りが早く、リリーフ陣も小刻みにつないだ。打たれる前に代える方針を徹底していた」と松本氏。ここでも、7月15日に楽天から補強した変則左腕の高梨が、貴重な中継ぎとして44試合に登板し、防御率1.93、1勝1敗21ホールド2セーブとチームに不可欠な存在となった。

 こうして迎えた日本シリーズ。短期決戦にありがちな落とし穴の1つは、不振のどん底にも関わらず、レギュラーシーズン優勝の功労者の起用にこだわり、結果的にブレーキとなってしまうケースだ。「その点、原監督はシーズン中通り、最も調子のいい選手を起用して、最善の戦いをしてくれるはず」と松本氏。シーズン中のやり繰りが、日本シリーズで生かされるか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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