年俸25億円カノの薬物違反が大補強メッツを“後押し”? 「スター2人を獲得できる」

メッツのロビンソン・カノ【写真:AP】
メッツのロビンソン・カノ【写真:AP】

カノは2度目の薬物違反で162試合の出場停止処分、来季は無給となる

 大リーグ機構(MLB)は18日(日本時間19日)、メッツのロビンソン・カノ内野手を薬物規定違反により162試合の出場停止処分を科したと発表した。パフォーマンス向上薬スタノゾロールの陽性反応を示した。

 カノはマリナーズ時代の18年5月にフロセミドの陽性反応で80試合の出場停止処分を受けている。メッツのサンディ・アルダーソン球団社長は「MLBの薬物防止及び治療プログラム違反によるロビンソン(カノ)の出場停止処分の知らせを受け、極めて遺憾です。彼、球団、ファン、球界にとって残念なことです。メッツはMLBの運動能力向上薬撲滅に向けた取り組みを全面的に支持します」と声明を出した。来季は無給での出場停止処分となった。

 通算2624安打、334本塁打を誇る強打者も10月で38歳。49試合出場した今季は打率.316、10本塁打、30打点を記録したものの、23年まで年俸2400万ドル(約25億円)が残っており、米メディアでは“不良債権化”が指摘されていた。大リーグ公式サイトは「カノの出場停止処分により、メッツのプランは変わるか?」との見出しを打って大富豪スティーブ・コーエン氏がオーナーとなったメッツの補強戦略を予想した。

「メッツはすでに今オフ最も積極的に動く球団の1つとみられていた。そして、カノの出場停止処分により、さらに可能性が広がった。カノの2021年年俸は2400万ドルであり、マリナーズがそのうちの375万ドルを負担することになっていた」

「メッツがDJ・ルメイヒュー(ヤンキースFA)獲得に動く可能性が高まった。カノがいなくなったことにより、メッツは今オフにFAやトレードで高額のスターを1人ではなく、2人獲得する可能性も高まったが、カノには2022、23年の計4800万ドル(約50億円、メッツの支払いは4050万ドル)の契約が残っている」

 大リーグ公式サイトは空いた二塁のポジションを今季左翼手だった好打者ジェフ・マクニールに任せ、今オフのFAの目玉選手となっているア・リーグ首位打者ルメイヒューや強肩強打のマーセル・オズナ外野手(ブレーブスFA)の獲得に動く可能性を指摘している。ストーブリーグ本番前。カノの来季絶望決定は、メッツにとっては決して“バッドニュース”ではなさそうだ。

(Full-Count編集部)

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