ワンポイント禁止導入も試合時間は短縮されず MLB監督たちは怒り「馬鹿げたルール」
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投手は最低でも打者3人と対戦するか、そのイニングを完了するまでは交代できないという新ルール
今季からメジャーリーグで導入された「ワンポイント禁止」。登板した投手は最低でも打者3人と対戦するか、そのイニングを完了するまでは交代できないという新ルールに各球団の監督たちは「最も馬鹿げたルール」「今はもっと嫌いだ」と批判的な意見を口にした。米メディア「ジ・アスレチック」が伝えている。
MLBと選手会の間で合意に達し今シーズンから起用された投手の「ワンポイント禁止」はどのような成果をあげたのか。試合時間の短縮が主な理由だったが9イニングの平均時間は昨年の3時間5分35秒から今季は3時間7分46秒と増加。ダイヤモンドバックスのトーリ・ロブロ監督「彼らは試合を短くしようとしたが、長くなったと思う」と効果がなかったことを口にしている。
ただ、記事では試合時間の増加は新型コロナウイルスの影響で今季は通常よりもロースターが増え、各球団がリリーフを厚めにしていたことも要因の一つと指摘。それでも、1試合当たりのイニング途中の平均投手交代数も昨年の2.17人に対し今年は2.32だったことを言及し「実際に試合が長くなり、投手交代が増えたのであれば、このようなルールに本当の価値はあるのだろうか?」と疑問を投げかけている。
フィリーズのジョー・ジラルディ監督は「もしコミッショナーが聞いているなら、これは今までに導入した中で最もばかげたルールだ。試合の戦術を変えてしまう」と批判的なコメントを出すと、インディアンスのテリー・フランコーナ監督も新ルールについて「今はもっと嫌いだ」と怒りを露わにしている。
日本でも導入が本格的に検討されている「ワンポイント禁止」。シーズンを通してメジャーの監督たちは大半が否定的な意見を述べている。“一人一殺”で重宝され活躍する選手もいるだけに今後の展開に注目が集まりそうだ。
(Full-Count編集部)
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