鷹・海野、“日本一の捕手”甲斐の技盗む! 「競っていくためのスタートラインに」

契約更改交渉に臨んだソフトバンク・海野隆司【写真:代表撮影】
契約更改交渉に臨んだソフトバンク・海野隆司【写真:代表撮影】

現状維持の1200万円でサイン、9月から1軍で4年連続日本一を間近で経験

 ソフトバンクの2019年ドラフト2位ルーキー海野隆司捕手が7日、福岡市内の球団事務所で初めての契約更改交渉に臨み、現状維持の推定年俸1200万円でサインした。今季は故障で出遅れたものの、9月から1軍ベンチ入りを果たし、1軍初出場も経験した。

 海野は春季キャンプ中に右肘関節炎でリハビリ組となるほろ苦いスタートに。復帰後は2軍で43試合に出場すると、シーズン折り返し直後の9月3日に、九鬼隆平と入れ替わる形で初の1軍昇格を果たした。プロ初出場は7点リードの9回にマスクを被った9月18日の楽天戦。その後も日本シリーズ終了まで1軍で過ごし、1年目から4年連続日本一を間近で経験した。

 初めての契約更改を終え「すごく緊張してしてましたが、ひとまず終えたという感じです」とホッとした表情を浮かべるとともに、「無事に1年間を終え、いろんな経験ができたと思います」と振り返る。

 間近で見てきた甲斐拓也について「視野が広いし、目配り・気配りもすごい。自分はそこに対して、まずもって全然ないなと感じました」と、力の差を痛感。年明けにはヤクルトの嶋基宏、甲斐の自主トレに参加する。「プロ野球界のトップのお二方なので、先輩方のプレーや練習を間近で見て吸収したいです。初めてなので、どういう練習するのかもわかりませんが、甲斐さんと競っていくためのスタートラインに立てるように」と意欲満々だ。

 オフには「映像を見て、ノートに書いて来年に生かしたい」と“復習”に精を出しながら「1年目からケガしちゃったので、ケガしないためにウエートトレーニングに重点を置いてしっかりやりたい」と体作りにも励む予定だ。

 1軍では、試合前の声出しや練習中の誕生日ソングの歌唱担当に駆り出されたが「勢いでやったという感じです。新人なので、あそこはやっていかないと…。そういう役目だったのかな。まあ、自分でも元気になれました」と苦笑する。

 試合出場は限られたが、クライマックスシリーズ(CS)直前の紅白戦では周東佑京の盗塁を2度阻止するなど、強肩ぶりをアピール。シーズンの約半分を1軍で過ごし、CSや日本シリーズの雰囲気も味わった海野は、2年目のシーズンでより一層の飛躍を目指す。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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