鈴木大は倍増2億円、島内は2000万円増で4年契約 楽天5選手が契約を更改

会見に臨んだ楽天・島内宏明(左)と藤平尚真【写真提供:楽天野球団】
会見に臨んだ楽天・島内宏明(左)と藤平尚真【写真提供:楽天野球団】

鈴木大、島内の他に藤平、堀内、鈴木翔もサイン

 楽天は11日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、FA移籍1年目の鈴木大地内野手、島内宏明外野手、藤平尚真投手、堀内謙伍捕手、鈴木翔天(そら)投手と来季の契約を結んだ。(金額はすべて推定)

○鈴木大地内野手(1億円→2億円)

 昨年オフに4年総額7億円でロッテからFA移籍。今季年俸は野球協約上の規定で据え置きの1億円だったが、来季以降の3年間は2億円がベースとなる。今季はリーグ5位で自己最高の打率.295をマーク。東京の自宅に家族を残し単身赴任だったとあってオフは「少し家族とゆっくりしたい」と明かす。一方で早々とチームに溶け込み「温かく迎え入れてもらったことに感謝している。チームが1番上に行けば、チーム関係者、東北の皆さん、全ての方が幸せになれる。そこを目指してやるだけ」と思いを新たにした。

○島内宏明外野手(1億円→1億2000万円)

 今季に取得した国内FA権を行使せず残留。新たに4年契約を結んだ。114試合に出場し、打率.281、8本塁打53打点9盗塁をマークしたが、本人はコロナ禍の影響もあって「全然調子が良くなくて、正直言ってFA宣言する自信もなかった。メンタル的にプロ9年間で1番しんどかった」と明かした。長期契約には「こんなに評価してくれるチームは他になかなかない。残留することはシーズン中に決めていた」と感謝を口にした。

○藤平尚真投手(1500万円→1200万円)

 7月26日のオリックス戦に先発したが、1回に2番・大城の頭部へ死球を与え、投球数わずか7で危険球退場。これが今季唯一の1軍登板だった。ヤクルトの寺島(履正社高)、広島の高橋昂(花咲徳栄高)とともに高校BIG3と呼ばれ、ドラフト1位で入団したが、4年間通算で26試合7勝12敗、防御率4.25。来年はドラ1の早大・早川をはじめ、大学を経由した同い年の選手たちが多数プロ入りしてくるだけに「後がない。危機感はあります」と厳しい表情を浮かべた。

○堀内謙伍捕手(1200万円→900万円)

 昨年は自己最多の65試合に出場したが、10月に右肘のクリーニング手術を受け、5年目の今季は出遅れた。7月24日に1軍昇格を果たしたが、今季はわずか10試合出場に終わり「春季キャンプから思うようにいかず、1年間ズルズル行ってしまった。悔しいシーズンでした」と振り返った。来季は太田、田中貴、足立、石原らと横一線の正捕手争いに臨む。「現状で実績は僕が1番下だが、這い上がって1番上に立ちたい」と出直しを誓った。

○鈴木翔天(そら)投手(700万円→660万円)

 富士大からドラフト8位で入団し2年目を迎えた左腕は今季、9月15日のオリックス戦でプロ初登板。1回を投げて1四球1死球も無安打無失点に抑えた。しかし、同18日のソフトバンク戦の8回途中から登板すると、柳田に一発、牧原にも適時二塁打を浴びた。今季の登板はこの2試合のみで、防御率は13.50に終わり「力の差を感じた。このオフに埋められるようにしたい」と反省。185センチ、85キロの体を「もうひと回り大きくしたい」と課題を挙げた。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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