「ダルビッシュを見ると分かる」 元燕バーネット氏が語るNPB経由投手の活躍の秘訣

ヤクルトのトニー・バーネット編成部アドバイザー【写真:津高良和】
ヤクルトのトニー・バーネット編成部アドバイザー【写真:津高良和】

ヤクルト編成部アドバイザーのバーネット氏が日本球界から大リーグ復帰した選手の活躍のワケを熱弁した

 2010年から6年間ヤクルトに所属し、12、15年に最多セーブを獲得するなど大活躍したトニー・バーネット氏。昨オフに現役引退を表明し、1月末にヤクルトの編成部アドバイザーに就任した。そんな元ヤクルト右腕が米ラジオ局「105.3 The FAN」に出演。日本からメジャー復帰した選手の活躍の秘訣を語っている。

 メジャーでは元巨人のマイコラスが18年に18勝を挙げて最多勝を獲得。元日ハムのマーティンは19年途中にブレーブスへ移籍して今季も地区優勝に貢献した。ラジオ番組司会者から「日本やあるいは韓国、または他のリーグに行った選手が戻ってきて活躍する秘訣はなんなんだろう?」と問われたバーネット氏は、レンジャーズ時代にチームメートだった元広島・ルイスとの会話を述懐。ダルビッシュの投球術を交えて、こう答えた。

「ルイスは『オフスピードピッチの投げ方を学んだ』と話していた。初球でも、決め球としても、どんなカウントでも投げることを学んだんだ。私がダイヤモンドバックス傘下のマイナーリーグにいたとき、全ては投球効率だった。ストライクゾーンにコントロールして、7回を100球で乗り切る。それが日本に行ったら『毎回このアウトを取る!』という感じに変わった」

「ダルビッシュがメジャーで投げているところを見ると分かると思う。彼は3ボールまでいくからイラつく人もいる。でもそれは日本のトレンドのようなものだ。変化球をたくさん投げるから3ボールまでいきやすい。ほとんどの場面でヒットを許すよりは四球を与えたほうがいい。なぜならゾーンから外れたとしても三振をとれる可能性がまだあるから。(日本では)とにかく違うゲーム、違うマインドセットなんだ。変化球をうまくコントロールできなければいけない」

「何時間でもこの話はできるけど、要約すれば、変化球は大事。そして変化球をゾーンにコントロールし、上下に投げ分けられれば……。マイコラスはそれがとても上手だね。しかも94、95マイル(約151~153キロ)を続けられる。持っている球種全てをコントロールし、いつでもどんなカウントでも投げられるようにすること、それが私や他の多くの選手が(日本球界で)得てきたものだ」

 なぜ日本球界を経由したメジャーリーガーが活躍できるのか。変化球の重要性を説いたバーネット氏の熱弁は、その1つの答えと言って良さそうだ。

(Full-Count編集部)

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