ロッテの快進撃を可能にした“5イニング” 数字で見る先発投手の貢献度は?
若手の多い先発陣ながら、責任投球回を投げ抜く傾向は共通していた
今季は年間を通して先発に定着したプロ2年目の小島投手は、5回持たずに降板した試合が4度あったものの、平均投球回は5.67と安定した数字を記録し、ローテーション投手としての役割を全う。岩下投手は序盤で球数を要するケースが多く、6回までにマウンドを降りる回数が16先発中15回とイニング消化の面では課題を残した。だが、序盤で降板するケースも少なく、平均投球回は5.48と、こちらもまずまずの数字を残していた。
種市投手は7月25日の西武戦でプロ初完封を記録するなど序盤から好調で、平均投球回6.67と大車輪の活躍を見せていた。一気に大ブレイクの兆しを見せつつあっただけに、その矢先に長期離脱を強いられたのが惜しまれるところだ。終盤に加入したチェン・ウェイン投手も、4試合すべてで6イニング以上を投げ抜いた。打線と噛み合わずに勝ち星こそつかなかったものの、その投球内容は救世主としての期待に応える見事なものだった。
例外的だったのが中村稔投手で、平均投球回は4.61と5回に届かず、平均投球数は80球未満。5回未満での降板が4度存在、5回ちょうどでの降板も5度と、早めに見切りをつけられるケースも多かった。とはいえ、9月11日の試合では7回まで無安打という快投を見せたように、ひとたび波に乗ればという期待は大きい。来季はコンスタントに好投を披露し、首脳陣に「もう1イニング任せよう」と思わせるような存在となってほしいところだ。