2年連続最下位、今季のオリックスを振り返る 山本、田嶋が規定到達も…【投手編】

高卒ルーキーを筆頭に若手先発投手が躍動

 山本、田嶋、そして来日3年目を迎えたアルバースに次いで、今季14試合に先発登板したのが山崎福也投手だった。昨季は36試合に登板して先発はわずか2試合だったが、今季は7月2日に初登板を果たすとシーズンを通して自己最多となる14試合に先発。5勝5敗、防御率4.50と決して満足のいく数字ではなかったが、8月21日の登板では7回1失点と好投し、中嶋聡監督代行の初勝利に貢献するなど、ローテの一角として存在感を放った。同じくドラフト1位の左腕・田嶋の台頭を刺激に、先発としてより一層の活躍に期待したい。

 そして、同じドラフト1位左腕では高卒ルーキーの宮城大弥投手が早くもプロ初先発を果たし、大器の片りんを見せた。初登板となった10月4日の楽天戦で5回2失点と好投すると、3戦目には日本ハムを5回7奪三振3四球3失点(自責点2)で退け、高卒ルーキー1番乗りとなるプロ初勝利をつかんだ。150キロに迫る真っすぐと、カーブ、チェンジアップを駆使した緩急自在の投球で、16回を投げてイニングと同数の三振を奪った。投げっぷりの良さも光る左腕の台頭は、チームに新しい風を吹き込んだと言えそうだ。

 一方で、昨季の大躍進から一転して苦しいシーズンとなったのが榊原翼投手。開幕1軍を逃して7月3日に初戦を迎えるも、6試合で1勝2敗、防御率4.13と振るわず、中でもBB/9は7.62と制球に苦しんで失点するシーンが続いた。2か月におよぶファームでの調整を経て10月21日に1軍復帰を果たした右腕だったが、その後も四球から失点を招くシーンが続いて白星を挙げることができず、1勝4敗という成績でシーズンを終えた。ローテの一角として期待が大きかっただけに、それを裏切るシーズンとなった。山本、山岡に続く右腕の柱として、明確になった課題をクリアしていきたい。

顔ぶれが変化した中継ぎ陣、新戦力の台頭がブルペンを支える

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