「ジャイアンツを倒して日本一に」 守護神バトルの三嶋&山崎に共通する思いとは

自主トレを公開したDeNA・三嶋一輝(前列中央)と山崎康晃(同右端)【写真:小谷真弥】
自主トレを公開したDeNA・三嶋一輝(前列中央)と山崎康晃(同右端)【写真:小谷真弥】

三嶋「スキを見せちゃいけない」山崎「何とか返り咲きたい」

 DeNAの三嶋一輝投手、山崎康晃投手のクローザー争いが始まった。7日に神奈川・厚木市内で行っている合同自主トレを公開。三嶋が「与えられたポジションはないものだと思っている。一からキャンプでアピールするつもりでやろうと思っています」と意気込み、山崎は「まずはポジションを勝ち取ること。昨年守護神のポジションを渡しているので。何とか返り咲きたい」とクローザー奪回への思いを打ち明けた。

 昨季、2年連続最多セーブに輝いた山崎が開幕から不振に陥った。7月下旬から三嶋が守護神を任され、プロ初セーブを挙げるなどリーグ5位の18セーブ。一方の山崎は一時2軍再調整するなど、不本意なシーズンを送った。プロ野球の酸いも甘いも経験してきた新クローザーと侍ジャパンの抑えを任されてきた男。この日の自主トレ終了後、守護神バトルへの意気込みを語った。

 三嶋「今まで足元をすくわれたこともあるし、期待を裏切ったこともある。(昨季途中から)クローザーを全うできたことは良かったと思っているんですけど、僕の中では『今年は今年』という考え方が強くある。いろんな経験をしたからこそ、スキを見せちゃいけないと思います」

 山崎「まずは信頼を勝ち取ることです。しっかり準備をして、21年のシーズンは勝負の年だと思っている。頑張っていきたいなと思います。昨年のパフォーマンスは不甲斐ない成績で、今年にかける思いはやっぱり強いので。またキャンプからポジション争いをしていきたいです」

 三嶋は年末年始に故郷の福岡でトレーニングを続行。復権を目指す山崎はプロ入り後初めて元日から練習したという。同じポジションを争う2人の合同トレは周囲から見れば、バチバチに見えるが、全くそんなことはないという。山崎は「成長させてもらっているし、刺激をもらっている。ポジションを取られたからではなく、いいところを見ながら高めていければいい」と語り、三嶋は「イチ選手として(山崎を)本当にリスペクトしていますし、人としても後輩ですけど尊敬しています。野球に関してはたくさん話をしますし、食事にも行く。本当にいい関係性なので。(昨年、自身が)9回を投げたからと言って特別なことはない。そんな自分でもありたくもないと思いますね」とまで言い切った。

 昨季、チームは2年ぶりBクラスとなる4位と低迷。それでも、白熱した守護神バトルとなれば、それだけチームの巻き返しにもつながる。三嶋は「4位という悔しい結果に終わって、またジャイアンツさんが優勝した。僕たちが強くなってジャイアンツを倒して日本一になりたいという思いしかなかった。優勝するために一戦力として、1年間しっかり戦えないといけない。優勝するために一生懸命投げたいなと思います」と意気込んだ。三浦大輔新監督を大いに悩ませたいところだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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