鷹に迫りくる“ポスト松田&川島”問題 今宮が語る危機感「助けられてばっかり」

自主トレを行ったソフトバンク・今宮健太【写真:福谷佑介】
自主トレを行ったソフトバンク・今宮健太【写真:福谷佑介】

チームのムードメーカーとしても不可欠な松田と川島の37歳コンビ

 11日に自主トレを公開したソフトバンクの今宮健太内野手。周東佑京内野手、高田知季内野手、川瀬晃内野手、楽天の村林一輝内野手とともに福岡県内で1月下旬まで、キャンプインに向けて体を仕上げていく。

 ここ3年間、故障離脱が続き、シーズンを通しての活躍ができていない今宮。「キャンプインからアピール合戦が始まる。ゆっくりやっている時間は僕にはない」と自身の立ち位置とともに、もう1つ危機感を募らせていることがあった。

 それが“ポスト松田宣浩&川島慶三”の存在だ。12球団でも屈指の明るさを誇る試合中のソフトバンクベンチ。その先頭に立つのがベテラン2人だ。無観客開催時にグラウンドに常に響き渡る松田や川島の声を耳にしたファンも多いはず。チームの得点にベンチ全体で喜びを爆発させ、出ている選手や若手を盛り立てる。4年連続日本一となった原動力の1つが、そこにある。 

 とはいえ、松田も川島ももう37歳。ベテランの域に達しており、この2人のようにチームを盛り立てられる存在が中堅や若手で出てくる必要がある。松田自身が契約更改交渉時に“ポスト熱男”について球団と話し合ったことからも“後継者”の誕生がチームには求められている。

 柳田悠岐、中村晃らと共にチームの中堅となった今宮は「川島さん、松田さんら先輩たちに助けられてばっかりいる。そこにばかり頼っていたら、あと何年か経ったらと考えたら…。若い選手、中堅の選手が変わっていかないと伝統にならない」と危惧している。

 今季からチームにはかつてキャプテンとして松田らを引っ張った小久保裕紀氏がヘッドコーチに就任した。2010年にプロ入りした今宮は3年間、現役時代の小久保ヘッドコーチの背中を見てきており「色々なことを聞きながら、チームに厳しく、でも楽しく、と言うのをマッチできたら。これからたくさん話す機会があるので、色々と聞きながら考えていきたい」と言う。

 先輩から脈々と受け継がれてきたソフトバンクの伝統。チームのムードメーカーとしても大きな貢献を果たす松田と川島の後継者となるのは一体どの選手だろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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