阪神のドラフト1位は育っているか? 藤浪や大山ら輩出した“ドラ1育成力”を検証
2008年以降でタイトルを獲得しているのは藤浪と近本の2人
昨季2位だった阪神を見ていこう。近年の阪神のドラフト1位で最も成果をあげているのは2018年の近本光司だろう。ルーキーイヤーから中堅のレギュラーの座を掴み、2年連続で盗塁王のタイトルも獲得している。また、タイトルの獲得がないために点数自体は低くなったが、2016年の大山悠輔もリーグ屈指の強打者に成長し、今後も阪神打線の中心として活躍が期待される。
2008年以降で最も結果を残しているのは2012年の藤浪晋太郎だ。近年は制球難などで苦しいシーズンを過ごしているものの、プロ入り1年目から3年連続2桁勝利をマークし、2015年には最多奪三振のタイトルも獲得している。ファンが求めるところは高いものの、十分な成績をマークしているドラフト1位選手と言える。
近本、大山、藤浪と主力になった選手はいるものの、全体的に見れば、成果があがっているとは言い難いか。2008年の蕭一傑、2009年の二神一人、2014年の横山雄哉は1軍登板こそしているものの、1軍の戦力になれたとは言えず。採点基準に照らすと、12年間で39点にとどまり、61点だった巨人とは大きく差を開けられる結果となった。
ただ、大山はもちろん、昨季台頭した2017年の馬場、そして2019年の西純矢や今年のドラ1佐藤輝明ら楽しみな選手が多い阪神。向こう3年、5年で一気にドラ1が人材の宝庫となる可能性を大いに秘めている。