過密日程でリリーフの負担軽減? 昨季の登板を143試合に換算して見えたもの
60試合以上登板の投手の数は、どのように変化した?
一昨年パ・リーグで60試合以上に登板したは11人だった。そして、試合数が減少した2020年、その「60試合以上に相当するペースで投げた」は8人で、オリックスを除く5球団に1人以上は存在した。彼らの143試合換算での今季の成績は下記の通りだ。
60試合登板ペースの選手を複数抱えたのはソフトバンクのみだった。激しい首位争いを繰り広げていたことに加え、打線の破壊力が例年に比べるとやや物足りなかったこともあり、リリーフ陣の果たす役割が大きかったようだ。
分業制が当たり前となった現代野球で、リリーフは重要な役割を担い、多くの試合でマウンドに上がる。しかし昨季の成績を143試合に換算すると、60試合登板ペースの選手は、前年に比べて3人減少する結果となった。
また、リーグ最多の登板数を記録した西武・平良と、ロッテ・益田も143試合換算では年間64試合ペースであり、70試合を超える選手は1人もいない。西武・平井が一昨年81試合に登板したことを考えれば、特定の投手にかかる負担は、わずかながら減ったということが言えそうだ。
2020年は、さまざまな面で例年とは異なるシーズンだった。ただ今季もどのようなシーズンとなるか、まだ確かなことはわからない。昨季各球団のたちが残した数字は、各球団がどのようにして難しいシーズンを乗り切ろうとしたかを示す、重要な手がかりとなる。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)