筒香嘉智がオンラインセミナー開催　指導者・保護者に「目標設定の大切さ」を力説

球数制限、金属バットの是非などに加え、「スポーツマンシップの重要性」に言及

　さらに、これからの少年野球、高校野球について期待することにも言及。「一番分かりやすいのが、ルールを決めて子どもたちを故障から守ること。大人がしっかり子どもを観察して、ルールを作ることが大事」だとし、「子どもが何かに夢中になれる環境を作ってあげれば、そこに大人と子どもの信頼関係が生まれる。痛みを感じた時に隠さずに済み、大きな怪我予防にも繋がる」と指摘した。

　成長期に差し掛かり、体と技術のズレに悩む子どもを持つ保護者からの質問に対しては「僕はたくさん失敗しています。でも、失敗からいろいろ気付いた。いっぱいチャレンジして失敗することが大事」と話し、ズレを感じながらも奮闘する子どもの成長を見守るようにアドバイス。さらに、子どもの反抗期についても「温かく見守ってほしい」と伝えた。

　セミナーの最後には、最近勉強しているという「スポーツマンシップ」について言及。スポーツマンシップとは「尊重・勇気・覚悟」が大切なものだとし、コロナ禍でスポーツについて考える時間が増えている今だからこそ、「もう一度スポーツマンシップの重要性をスポーツ界が考えていかないといけない。どの年代でもどの立場でも大事にしてほしい」と話した。

　球数制限、金属バットの是非、リーグ戦導入の勧め、指導者の学ぶ姿勢の重要性などについても熱く説いた1時間45分。「大きく変えるのはなかなかできないこと。一人一人の熱い思いが集まって、少しずつ積み重ねていくことが子どもたちを守ることに繋がり、より良いスポーツ界を作れる。皆さんに共感していただけるなら、それぞれ行動を起こしていただければ」と、みんなで協力して野球界の未来を切り拓くことを呼びかけた。

（佐藤直子 / Naoko Sato）