王会長、工藤監督、小久保ヘッド…“戦友”と築いた常勝軍団 鷹城島氏が見据える20年後

ソフトバンク・小久保裕紀1軍ヘッドコーチ(左)と城島健司球団会長付特別アドバイザー【写真:代表撮影】
ソフトバンク・小久保裕紀1軍ヘッドコーチ(左)と城島健司球団会長付特別アドバイザー【写真:代表撮影】

「良い方向に進んでいる」小久保効果を実感する城島氏

 ソフトバンクの宮崎キャンプ2日目の朝、ウォーミングアップする選手たちの横で、城島健司球団会長付特別アドバイザーと小久保裕紀ヘッドコーチが話し込む姿があった。ダイエー時代に、当時の王貞治監督のもと常勝軍団の基盤を築き上げた2人が交わした言葉とは――。城島アドバイザーが報道陣に対応し、その内容の一部を明かした。

 城島アドバイザーは開口一番「宮崎は暖かいから選手も体が動くよね。釣りに行きたいけど、10日までは球団の仕事なので、その思いは小さくしてね」と笑いを誘った。「小久保さんが戻ってきて、選手の方は必ずそれが自分たちの力になると信じてやっているので、良い方向に進んでいるんじゃないですかね」と“小久保効果”を口にする。

「僕の隣には王会長がいて、監督が工藤さんで、ヘッドが小久保さん。戦友というか、同じ時代を戦ってきた人がホークスを率いているのも強さの1つだと思います。王会長が築き上げたホークスをみんなが受け継いでいっているわけですから、自分は10年後、20年後の人が『どういう風にしてホークスを作ってきたか』『どういう風にしてホークスが強くなってきたか』『選手に対してどういう育成方法をしてきたか』というのを明確に見れるような組織を作っていく仕事をしています」

 現状はチーム編成の仕事が中心だが「今年は小久保さんの相談も受けなきゃいけないかもしれないですね。小久保さんも中間管理職ですから『副社長は大変なんじゃないかな』と思いながら、小久保さんの愚痴でも聞かなきゃいけないかな。でも、それは球団との契約には入っていないので、追加で別途(ボーナスを)もらいたいですね」と笑う。

 城島アドバイザーが大事にしていくのは「選手を迷わせないこと」だという。「指導方法がぶれないように。一コーチの教えで変わらないように、(首脳陣の)みなさんで共有して同じ方向でに進んでいくこと。そういうホークスの指導方法をきちんとした形にしていきたいと、(小久保)ヘッドとも話をしています」と語った。

 現役時代は練習の虫と称された小久保ヘッドコーチと、高卒ながら現役時代の工藤監督らに叩き上げられた城島アドバイザー。自分たちが成長してきた過程、ホークスを常勝軍団となってきた過程を、未来に“見える形”でどう残していくのか――。立場こそ違うが、2人が目指すところはしっかりと一致している。

(Full-Count編集部)

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