元燕・上田氏、甲子園で一発放ったハム斎藤へ感謝とエール「一花咲かせて欲しい」

昨季限りで現役を引退した上田剛史氏【写真:荒川祐史】
昨季限りで現役を引退した上田剛史氏【写真:荒川祐史】

田中将大とは明治神宮大会で対戦、零封負けを喫した

 昨季限りで戦力外通告を受け現役引退した前ヤクルト外野手の上田剛史氏。今季楽天に復帰した日米通算177勝の田中将大投手、ツインズ・前田健太投手、ソフトバンク・柳田悠岐外野手、巨人・坂本勇人内野手、日本ハム・斎藤佑樹投手らと同じく、1988年度生まれの黄金世代の1人だ。YouTubeチャンネルを開設し、パーカーやTシャツをデザインするなど、歩み始めたセカンドキャリアでも同世代の選手たちの奮闘が励みになると言う。3回連載の最終回。

 32歳で14年間の現役生活にピリオドを打った上田氏は「これまでずっと同級生から刺激をもらって頑張ってきました。すごい選手がたくさんいて日本の野球界を88年の選手が引っ張っている。誰が見ても最強世代でしょう。全員40歳くらいまでやってほしいです」と現役を続ける同世代の仲間へエールを送る。

 岡山・関西高時代は2年春から4季連続で甲子園出場を果たした。後にプロで活躍する顔ぶれとも対戦している。田中を擁する駒大苫小牧高と相対したのは2年秋の明治神宮大会決勝だった。

 チームは田中の前に7安打11三振で零封負け。0-5の完敗だった。上田氏は1打席目にヒットを放ち、あわや本塁打の大飛球も飛ばしたが「マー君のスライダーの切れは、それまで見たこともなかった。“消える”という感覚でした。あの球が来る前に打たないといけない、追い込まれたら打てないと思いました」。その軌道は脳裏に焼き付いている。

 3年春の選抜では、1回戦で青森・光星学院(現八戸学院光星)高に6-4で逆転勝ち。相手の3番打者で、先制の左前適時打を含む5打数3安打と気を吐いたのが坂本だった。「ウチのエースのダース(ダース・ローマシュ匡投手=2007年に日本ハム入団、11年限りで引退)から簡単にヒットを打つ打者を初めて見ました。全国大会に出てくるバッターは違うな、と思いました」と強く印象付けられた。

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