鷹・甲斐拓也、苦悩の昨季を支えた野村克也さんの言葉とは? 一周忌で決意新た

ソフトバンク・甲斐拓也【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・甲斐拓也【写真:福谷佑介】

甲斐を支えた野村さんの「無視、称賛、非難」の言葉と城島アドバイザーからの助言

 南海(現ソフトバンク)、ヤクルト、阪神、楽天で監督を務めた野村克也氏が虚血性心不全で死去してから11日でちょうど1年となった。野村さんの薫陶を受け、ホークスの背番号「19」を受け継いだ甲斐拓也捕手が宮崎キャンプ第3クール最終日の練習を終えると、亡き恩師への想いを口にした。

 1年前の2月11日、甲斐は同じ宮崎でのキャンプの練習中に訃報を聞いた。「1年前に野村さんのことを聞いたとき、本当にショックでした」と振り返り「いい結果を残せるようにと臨んだシーズンで、リーグ優勝、日本一になれて良かったと思います」と、心境を明かした。

 リーグ優勝を奪還し、4年連続の日本一になった昨季は苦しんだ末に掴んだ頂点だった。チームが波に乗れない時期には批判も受け、思い悩む日々が続いた。その時に支えになったのもまた野村さんの言葉だったという。「無視、称賛、非難」。無視されているうちは三流、称賛されているうちは二流、そして、非難されるようになれば一流という意味の言葉だ。

 同じ時期に城島健司会長付き特別アドバイザーからも似た言葉をかけられた。「そこまで来たからこそ見えることがある。そこに来ていなかったら見えない。その悩みに来ているんだ」。甲斐にとって2人の言葉が重なった。「野村さんの言葉の意味と、城島さんがかけてくれた言葉があって、耐えることができたと思います」。

 2年連続のリーグ優勝と5年連続の日本一を目指す今季。「19番をつけて恥ずかしくない姿を見せていかないといけないと思っています」。甲斐は亡き野村さんへ、さらなる成長を誓っていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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