根尾、石川昂だけじゃない中日“第3の注目株” 与田監督「結果を出させないと」

中日・石垣雅海【写真:荒川祐史】
中日・石垣雅海【写真:荒川祐史】

雨で流れた今季初の対外試合、4番に抜擢されていた5年目の石垣

 中日の春季キャンプ第3クール初日となった6日は、強烈な雨風に見舞われ、今季初の対外試合になるはずだったヤクルトとの練習試合は中止となった。予定されていたオーダーで「4番・三塁」で起用されていたのは、高卒5年目の石垣雅海内野手。“4番デビュー”は水に流れたが、与田剛監督も「小さくまとまってほしくない」とブレーク候補生に期待する。

 石垣自身は4番に自らの名前があったことに「期待していただいているので、応えないといけないなと思います」と背筋を正す。山形・酒田南高から2016年のドラフト3位で入団。昨年9月には待望のプロ1号をマークした。2018年のフレッシュオールスターゲームでは、MVP獲得のバックスクリーン弾を放つなど、豪快なフルスイングが魅力の22歳。「結果が全ての世界なので」。これからの対外試合に向け、誰よりも結果にこだわる。

 チームでは長らく出てきていない高卒の大砲。与田監督は「彼の持っているスイングや、ファンの声援もそう。そういう意味で、そろそろ結果を出させないといけない選手」と言う。結果を「出さないと」ではなく、「出させないと」。球団としても、若き主砲の育成は是が非でも叶えたい。

 もちろん、まだまだ荒削り。指揮官も「変化球に対する課題があったり、甘いボールにタイミング合わなかったりというのは、シート打撃などでも出てきていた。なんとか実戦で自分で殻を破ってほしい」と求める。

 中日の若手内野陣では、甲子園のスターで3年目を迎えた根尾昂内野手や、2年目の石川昂弥内野手が注目の的。そんなドラ1たちの影に隠れ、石垣は覚醒の瞬間に向けて黙々とバットを振り続けている。「何がダメで、何がよかったのかを常に考えながら練習できています」。表情に宿りつつある手応えは、与えられた打席で証明していく。

(小西亮 / Ryo Konishi)

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