中日・根尾が“真っ向勝負”を挑む潔さ レギュラー京田を超える瞬間は訪れるか?

中日・根尾昂【写真:荒川祐史】
中日・根尾昂【写真:荒川祐史】

充実のキャンプを過ごし攻守に成長「明らかに違う部分がある」

 2021年シーズン開幕に向け、各球団では練習試合が行われ、3月2日からはオープン戦が始まる。そこで、Full-Count編集部では「期待のイチ押し選手」を各球団1人ずつピックアップ。昨季8年ぶりのAクラス入りを果たし、上昇気配が漂う中日からは根尾昂内野手を取り上げたい。

 プロ3年目を迎えても周囲の注目を集めてやまない。昨季は外野にも挑戦して待望のプロ初安打は放ったものの、1軍では9試合どまり。今季は遊撃でのレギュラー奪取を宣言し、走攻守に充実のキャンプを過ごしてきた。

 立浪和義・臨時打撃コーチから口酸っぱく言われてきたのは“間合い”。「『いいものは確実にあるから、あとは間合いを自分で作るように』と言っていただいています。途中で変えずに、練習を根気強くやることだと思います」と胸に刻む。今季初の対外試合となった13日のDeNAとの練習試合(北谷)では長短3安打。その後もコンスタントに快音を残し、バットでのアピールを続ける。

 守備面では、荒木雅博・内野守備走塁コーチと基本動作の繰り返し。「キャンプの前と今とでは明らかに違ってきています」と確かな手応えを感じる。与田剛監督も「守備も上手くなっている。スローイングも、球の回転も良くなっていた」とうなずく。それでも勝負する相手との差が依然として大きいことは、自他ともに認める。

 ここ4年間、遊撃のレギュラーを担ってきた京田陽太は、リーグ屈指の名手に成長。2年連続でゴールデングラブ賞を獲得した巨人の坂本勇人を上回るデータ指標もある。打撃面では物足りなさもあるが、不動の定位置と言っていい。だからこそ、根尾自身も「まずは守備だと思っています」と足元を固めていく。

 現状では決して勝機は高くないと分かっていても、信念を貫く潔さ。突きつけた挑戦状を引っ込めるどころか、遊撃での貪欲さは増すばかり。「ありがたいことに期待していただいているのはすごく分かります。ショートでのチャンスをもらえている限りは、結果を求めてやっていくのは当然です」。言わずと知れた甲子園のスターは、中日の主力選手となれるのか――。秘めたポテンシャルが、加速度的に覚醒していく瞬間が待ち遠しい。

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中日の練習試合・オープン戦の日程

2月
27日 阪神戦(13時・北谷)
28日 楽天戦(13時・北谷)

3月
2日 ソフトバンク戦(16時・PayPayドーム)
3日 ソフトバンク戦(16時・PayPayドーム)
6日 楽天戦(14時・バンテリンドーム)
7日 楽天戦(14時・バンテリンドーム)
9日 西武戦(13時・ナゴヤ球場)
10日 西武戦(13時・ナゴヤ球場)
12日 ロッテ戦(13時・ZOZOマリン)
13日 ロッテ戦(13時・ZOZOマリン)
14日 ヤクルト戦(13時・神宮)
16日 巨人戦(18時・バンテリンドーム)
17日 巨人戦(18時・バンテリンドーム)
19日 日本ハム戦(18時・バンテリンドーム)
20日 日本ハム戦(14時・バンテリンドーム)
21日 日本ハム戦(13時・バンテリンドーム)

開幕戦 3月26日 広島戦(18時・マツダ)

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(Full-Count編集部)

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