否めない手薄感…才能開花が待たれる16年ドラ1右腕 西武の開幕ローテ独自予想

西武・松本航、高橋光成、今井達也(左から)【写真:荒川祐史】
西武・松本航、高橋光成、今井達也(左から)【写真:荒川祐史】

開幕投手は高橋に決定、浜屋&佐野が慢性的な左腕不足を救う?

 今月26日のシーズン開幕まで1か月を切り、各球団の戦力状況が明らかになりつつある。主力は調整の最終段階に入り、開幕1軍入りを目指す選手はアピールのラストスパートを迎える。チームの開幕ダッシュに向け、重要になってくるのが先発投手の開幕ローテーション。オープン戦での結果次第で状況は変わるが、現時点での各球団の6枚を占ってみたい。今回は、昨季リーグ3連覇を逃し、V奪回を誓う西武を取り上げる。

○開幕ローテ予想(昨季成績)
高橋光成(20試合8勝8敗、防御率3.74)
松本航(20試合6勝7敗、防御率4.37)
浜屋将太(20試合3勝3敗、防御率4.97)
平井克典(41試合5勝5敗7ホールド、防御率4.18)
佐野泰雄(8試合0勝0敗、防御率1.35)
今井達也(19試合3勝4敗、防御率6.13)

 チーム防御率は昨季まで3年連続リーグワーストで、打線に頼り切りの状況。巻き返しを狙う今季も、先発候補は手薄の感を否めない。昨季開幕投手のザック・ニールはコロナ禍で来日のメドが立っていない状況。開幕投手は、昨年9月1日のロッテ戦で7回1死まで、1週間後の同8日のオリックス戦でも8回まで相手をノーヒットに抑え話題になった高橋に決定した。宮崎・南郷キャンプ最終日の2月21日には、辻発彦監督から指名を受けた大役。シーズンを通してまだまだ好不調の波が激しいが、これを機に押しも押されもせぬ大黒柱に育ってほしいところだ。

 松本は昨季先発で6勝を挙げて比較的安定していたが、全てに置いてもう1ランクアップが期待される。浜屋はプロ1年目の昨季、中継ぎとして開幕1軍入りを果たし、途中からは先発に転向して適性を見せた。慢性的な左腕不足のチーム事情から見て、シーズンを通して先発に定着できれば貴重な存在となる。昨季は左肩広背筋の肉離れで中継ぎとして8試合の登板にとどまった佐野も、潜在能力を高く評価されている左腕だ。

 一昨年に中継ぎでリーグ最多の81試合に登板した平井は、昨季はローテの谷間に先発もこなす奮闘ぶり。今季は本人の希望で本格的な先発転向に挑んでいる。そして、プロ5年目の今季こそひと皮むけてほしいのが今井だ。昨季オープン戦は絶好調で「ダルビッシュを彷彿させる」と騒がれたが、シーズンでは制球難を露呈。才能が開花すれば、初の2桁勝利は軽い人材だ。

 こうして見ても、圧倒的な実績を持つ投手はいない。長いシーズンの間には、ニール、新外国人左腕マット・ダーモディ、ベテランの松坂大輔、内海哲也らの力が必要とされる時期もきっとある。

(Full-Count編集部)

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