2000安打達成だけではない…20年目・37歳の西武・栗山に求められる重い役割

西武・栗山巧【写真:荒川祐史】
西武・栗山巧【写真:荒川祐史】

昨季もチームトップの打率.272、自己最多タイ12本塁打をマーク

■阪神 5-3 西武(オープン戦・17日・メットライフ)

 今季も健在だ。プロ20年目で通算2000安打にあと74本と迫っている西武・栗山巧外野手は、17日の阪神とのオープン戦(メットライフドーム)に「5番・左翼」で出場し3打数2安打。オープン戦10試合で打率.333(30打数10安打)の好調ぶりである。コロナ禍で外国人野手の来日にメドが立たず、37歳のベテランにはまだまだチームを牽引する役割が求められる。

 本拠地メットライフドームは、総額約180億円の工費と3年余りの期間をかけた大規模な改修工事が今月8日に竣工。栗山は「リニューアルしたメットライフドームで1本でも多くヒットを打ちたいですし、本拠地で節目のヒット(通算2000本目)を打てたら嬉しい」と感慨深げに語るが、決して“思い出づくりモード”に入っているわけではない。

 この日も阪神先発の秋山に対し、2回の第1打席で左前打。4回の第2打席では7球ファウルで粘った末、10球目のストレートを捉え中越え二塁打を放った。辻発彦監督は「若手のいい手本になってもらっています」と目を細める。

 昨季は開幕が大幅に延期された中、6月の月間打率.345、7月も同.309とロケットスタートを決めた。シーズン後半はやや失速しものの、トータルで101安打を放ち、規定打席も突破してチームトップの打率.272をマーク。自己最多タイの12本塁打を放った。今季もコロナ禍で、スパンジェンバーグ、メヒアの両外国人に来日のメドが立っていない。栗山は左翼兼DHとして主軸の働きを求められることになる。

 一方、チーム野手最年長コンビの“相方”である中村剛也内野手は、左ふくらはぎの違和感で2軍調整中。19日のDeNA戦(メットライフドーム)での1軍復帰が見込まれるが、辻監督は「明日(18日)の2軍戦を見て決めます」と慎重な姿勢を強調する。それだけに、チーム内で圧倒的に人望が厚い栗山の存在感は増すばかりだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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