阪神ドラ1佐藤輝は「打率.280、20発はいく」 名外野手が挙げる期待の若手は?
中日・根尾、オリックス・太田には「プロで生きていくための」注文
パ・リーグでは高校時代に根尾のチームメートとして3度の全国制覇を成し遂げた藤原がイチオシだ。昨年も10月に1軍昇格し公式戦26試合、クライマックスシリーズにも出場し、今季へ足掛かりをつくった。オープン戦打率.163と数字は上がらなかったが、「ボールにバットを合わせる技術が高く、追い込まれても粘り強い。とんでもない低めの球をヒットにする天才的な所もある」と高く評価。「シーズンでも打率3割を打ってほしい」と期待する。
楽天のドラフト1位・早川隆久投手は順調に開幕ローテ入り。14日のDeNAとのオープン戦では4回1安打5奪三振無失点と完璧だったが、続く21日の巨人戦では中島、坂本に一発を浴び、5回途中5失点でKOされた。飯田氏は「大学時代とは違い、プロは上位から下位まで甘い球を見逃してくれない。打たれた時に、前向きに反省して修正するか、『こんなはずではなかった』と落ち込んでしまうかで、1年目の成績は大きく変わる」とエールを送る。
ドラフト1位で入団し3年目の20歳、オリックス・太田椋も大型内野手として二塁のレギュラー定着が期待される。常時フルスイングが魅力だが、飯田氏は「自分がどこを目指すのか、どういう選手になっていきたいのか、おそらく本人もまだ明確でないと思う」と指摘する。「西武の山川のように“当たればホームラン”というくらいパワーがあるなら、今のままのスイングで構わないが、太田の場合は確実性を上げることが求められると思う」と見ている。
太田に限らず、自分の特長を把握し、目指す選手像を確立することは、「プロで生きていく上で必須」。飯田氏自身、プロ4年目に監督に就任した故・野村克也氏の助言もあって、「守備と足を武器に、相手が嫌がる脇役として生きていく」と心に決め、以後は捕手から内野、さらに外野へとコンバートされても変わらなかった。自分の生きる道を見つけ、まばゆい輝きを放つ若手が、今季は何人現れるだろうか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)