四球後の被弾、得点後の失点… ワースト更新DeNA三浦監督が抱える“悩みの種”

DeNA・三浦大輔監督【写真:荒川祐史】
DeNA・三浦大輔監督【写真:荒川祐史】

満塁弾浴びる直前に先発・京山が与えた四球「怖がった結果に満塁に」

■広島 7ー3 DeNA(3日・横浜)

 DeNAは3日、本拠地での広島戦に3-7で敗れた。12球団で唯一、いまだ勝ち星なし。2つの引き分けを挟んで開幕6連敗となり、球団ワーストに並んだ。開幕から8戦未勝利と、新人監督として歴代ワースト記録をまたひとつ更新した三浦大輔監督は「点の取られ方が、流れを止めるものだった」と、踏ん張りきれない投手陣に苦言を呈した。

 2回に先頭・佐野の二塁打から進塁打、犠飛で先制したが、先発した京山が直後に2本の本塁打で勝ち越しを許した。5回には、2死から連打と四球で満塁とされ、坂倉のグランドスラムで試合の行方が決した。

 指揮官は「点を取ってもらったその次の回にホームランを打たれたのは、もう少し考える余地があった」と深刻な表情。5回の決定的な4失点に関しては「2アウトからですからね。大きな失点になった」と、致命的な被弾を悔やんだ。

 指揮官が問題視したのが、満塁弾を浴びる直前。2死一、三塁で5番の松山に与えた四球だった。「勝負にいった結果だと思うが、怖がった結果に満塁になって、次の打者にストライクゾーンで勝負をして打たれてしまった。四球の後は投手の心理として、どうしても中に、中にと入ってしまうからね」と投手の心理を分析。3本の本塁打がいずれもストレートを打たれたことについては「そのあたりは、また考えなければいけない」と、配球面も含めて課題を整理した。

 6回にドラフト2位ルーキー・牧の適時二塁打で2点を返した直後の7回には、リリーフの国吉が2死三塁のピンチを招き、継投した砂田が痛打を許して反撃ムードを削いだ。三浦監督は「点を取った次の回は、流れをこちらに持ってくるためにも、ゼロで抑えなければいけない。流れを大事にしなければいけないことは感じている」と、連敗の要因が踏ん張りきれない投手陣にあることを示唆した。

 先発で2試合続けて結果を残せなかった京山について、指揮官は「ここを乗り越えて、一皮も二皮も剥けてもらわないと。先発投手の人数も限られているんだから」と奮起を促した。左のセットアッパーとして期待する砂田には「彼のこれからのポジションを考えても、そこは乗り越えてもらいたかった」と表情を曇らせた。

 三浦監督は投手のことに関してコメントする際、「やってもらわなければ困る」といった期待の言葉をしばしば口にする。打たれた投手に関しても「ボール自体は悪くなかったが」など擁護の言葉を必ず付け加えることが多い。温情とも思える采配も見られるが、起用された選手がこの“気持ち”にいかに応えることができるか……。これ以上ないほどの最悪のスタートを切った新体制のチームが浮上するカギにもなりそうだ。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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