“現役ドラフト”で人生が一変 デビューから快進撃続ける新人に全米注目

サヨナラ打を放ったタイガースのアキル・バドゥー【写真:AP】
サヨナラ打を放ったタイガースのアキル・バドゥー【写真:AP】

「飼い殺し」防止を目的とした「ルール5ドラフト」でチャンス掴む

 ついにチャンスを掴んだルーキーが躍動している。有望選手の「飼い殺し」防止を目的とした「ルール5ドラフト」によって昨年12月にツインズ傘下からタイガースに移籍したアキル・バドゥー外野手の勢いが止まらない。4日(日本時間5日)にメジャーデビューを果たすと初打席の初球をいきなりレフトスタンドへ。その後も7日(同8日)にはツインズの前田健太投手から適時三塁打を放つなど打率.455、2本塁打、7打点と活躍している。

「ルール5ドラフト」は他球団の所属選手を指名して獲得できる制度で、契約から一定期間、1度も40人枠ロースターに入ることがなかった選手が対象となる。今年で23歳になるバドゥーは2016年にツインズからドラフト指名を受けるも、昨季までは1A止まりだった。

 オープン戦で打率.325、5本塁打、11打点とアピールに成功したバドゥーは4日(同5日)のインディアンス戦に「9番・レフト」で先発出場。念願のメジャーデビューを果たした。メジャー初打席の初球を捉えて逆方向への本塁打を放つと、翌5日(同6日)のツインズ戦ではこれまた逆方向へのグランドスラム。そして6日(同7日)の同カードでは延長10回にサヨナラ適時打も放った。

 前田から適時三塁打を放った7日(同8日)は、守備でも強肩を披露。MLB公式サイトも「これはアキル・バドゥーのショーだ。我々はそれを見ている」と特集するなど一躍時の人となっている。「ルール5ドラフト」は形を変えながらも100年以上の歴史を持ち、過去には殿堂入り外野手、ロベルト・クレメンテもこの制度から伝説のスタートを切った。バドゥーも「ルール5ドラフト」の新しい成功例となれるか、これからの活躍に注目だ。

【動画】初打席初球本塁打→満塁弾→サヨナラ打…これ以上ないデビューを飾ったバドゥー

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