野手が球速差40キロの幻惑投球 手を変え品を変え打者を翻弄「アメージング」

ナショナルズのエルナン・ペレス【写真:AP】
ナショナルズのエルナン・ペレス【写真:AP】

打者のタイミング外す絶妙な投球テクニックを披露するナショナルズの二塁手・ペレス

■カージナルス 14ー3 ナショナルズ(日本時間14日・セントルイス)

 ナショナルズのエルナン・ペレス内野手が13日(日本時間14日)のカージナルス戦で、8回に5番手で救援登板。1回無失点2奪三振と見事な投球を披露した。1-14の大差の場面で、いわば敗戦処理の登板だったが、ペレスが見せる変幻自在の投球フォーム、そして打者を嘲笑うかのような超スローボールは見ているファンを魅了した。

 ナショナルズの敗戦濃厚の展開でマウンドに上がったペレスが“躍動”した。完全な野手投げから繰り出されるペレスの60マイル(約96.6キロ)中盤のスローボールに先頭のウィリアムスはタイミングが合わず。カウント1-2と追い込むと、最後はセットポジションで長いタメを作り、まさかのサイドスローから79マイル(約127キロ)の直球で空振り三振を奪った。

 その後もペレスの幻惑投球は続いた。1死で代打のトーマスと対峙すると、先ほどと打って変わって今度はワインドアップも使い巧みにタイミングを外す。2連続ファウルで簡単に追い込むと、3球目にペレスが投じたのは54マイル(約87キロ)の超スローボールだった。あまりの球の遅さに我慢できなかったトーマスは空振りを喫した。「どうだ」と言わんばかりのペレスのドヤ顔が際立っていた。

 このペレスの投球をMLB公式サイトの動画コーナー「カット4」がインスタグラムとツイッターで映像を公開。「気に入った」「エグイ」「ナショナルズは彼を先発させるべきだった」「アメージング」とファンも打者を困惑させるペレスの絶妙な投球テクニックに舌を巻いた。NPBでは巨人・増田大輝内野手が昨年8月6日の阪神戦(甲子園)で11点ビハインドの9回に登板。2/3回を無失点に抑えて話題になった。今回のペレスが見せた投球は、野手登板の醍醐味を象徴しているようだった。

【動画】打者を嘲笑うペレスの変幻自在投球

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