“ルーズベルトゲーム”でハマスタ初の勝ち越し 逆襲の5月へDeNA三浦監督「1つずつ」

DeNA・三浦大輔監督【写真:荒川祐史】
DeNA・三浦大輔監督【写真:荒川祐史】

戸柱はプロ6年目で初の1試合2本塁打、5月は連勝スタート

■DeNA 8ー7 ヤクルト(2日・横浜)

 セ・リーグ最下位に低迷するDeNAは2日、本拠地・横浜スタジアムで行われたヤクルト戦に8-7で競り勝ち、この3連戦に2勝1敗で勝ち越し。ハマスタでは今季初のカード勝ち越しを果たした。4月6日から8日にはバンテリンドームで中日に、同27日から29日にはマツダスタジアムで広島に、それぞれ2勝1敗で勝ち越している。

 2回には、先発投手の阪口が右肘の違和感を訴えて緊急降板するハプニングもあり、ヤクルトに4点を先行され大量ビハインドを背負った。しかしその裏、戸柱がバックスクリーン左へ2号ソロを放ち、さらに大和の中前適時打、オースティンの右前適時打であっという間に1点差に。3回には、ソトの右中間フェンス直撃の適時二塁打で同点。続く戸柱が右翼席へ2打席連続の3号3ランを放ち、ついに勝ち越した。戸柱はプロ6年目にして初の1試合複数本塁打だった。

 逆に6回には、サンタナの3号ソロなどで同点に追いつかれたが、7-7で迎えた8回、桑原が左から右へ強く吹いていた風にも乗せ、右翼ポール際のフェンスギリギリに決勝の2号ソロを放った。

 三浦大輔監督は「4点を取られたあと、すぐに戸柱が息を吹き返させてくれた」と称賛。8回に殊勲の一発を放った桑原は、5回1死一、三塁の好機では二ゴロ併殺に倒れていたとあって、指揮官も「ダブルプレーを相当悔しがっていたので、やり返すことができて、本人にとってもチームにとっても良かった」と胸をなでおろした。

 4月には10連敗を喫するなど散々だったDeNAだが、ここにきて敵地での対広島3連戦に続いて、2カード連続勝ち越し。5月に入ってからは連勝スタート。三浦監督は「目の前の試合を1つずつ勝っていくだけ。1つずつ。それしかないです」と慎重だが、巻き返しへの態勢が整いつつあるのは確か。ちなみに、この日のような8-7の試合は「ルーズベルトゲーム」と呼ばれ、野球で最もおもしろいといわれるが、ハマの番長は「点数どうこうより、勝てたのがうれしい」と本音で答えた。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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