鷹・工藤監督「僕の責任です」 裏目に出た7回継投策…思い描いていたプランは?

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】

「鈴木くんを抑えれば、浅村くんを歩かせても、次は左の島内くんなので勝負できる」

■楽天 7-4 ソフトバンク(3日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは3日、本拠地PayPayドームで行われた楽天戦に7-4で敗れた。先発の二保が6回まで4失点と粘りの投球を見せたが、7回の継投が裏目に出て勝負を決められる2点を奪われた。試合後、工藤公康監督は「裏目に出てしまいました。僕の責任です」と、肩を落とした。

 先発の二保は4回に松田の失策絡みで1点を失うと、5回に4本の長短打を集められて3失点。下妻の右前ポテンヒットを契機に小深田に右前安打で繋がれ、浅村のフェンス最上部に直撃する適時二塁打、島内に右中間への適時打を許して3点を奪われて逆転を許した。

 そして、勝負を分けた7回だ。6回まで91球を投じていた二保を続投させ、そのままマウンドへ。「まだいけると思いました。ファームでも長いイニングを投げることをやっていたし、あそこで替えてしまうのはもったいないと思っていた」と工藤監督は言う。だが、右腕は先頭の下妻に四球を与え、小深田の犠打で1死二塁のピンチに。結果的にはここからリリーフを仰ぐことになった。

 ただ、ここまでは指揮官の想定の範囲内だったという。工藤監督はこう語る。「浅村くんが合っていたところもあった。走者が出た瞬間に送るだろうと。送って鈴木くんを抑えれば、浅村くんを歩かせても、次は左の島内くんなので勝負できる、と。そこを押さえることができれば、次の攻撃に生きると思っていた」。すかさず左キラーの嘉弥真を投入。狙い通りに鈴木を右飛に打ち取り、浅村は申告敬遠で歩かせた。

 ここで島内を打ち取れば目論見通りだったが、嘉弥真が投じた2球目は右中間へ。2人の走者が生還してビハインドは3点となった。「あそこだけはと思っていた。あそこがポンポンといってくれれば、浅村くんの前で終わるし、出た時には浅村くんをどう避けるというか、島内くんがあまり良くなかったので嘉弥真くんなら、と思っていた」と工藤監督。この2点が最後に響く形となった。

 ゴールデンウィーク中の9連戦は7試合が終わり、2勝5敗で負け越しが決まった。「理想は勝ち越しですが、そううまくいかない時もあります。我慢するところは我慢して、できるところでは話すこと、意識させることも大事。行動しないよりも、自分たちで見て感じたことは行動に出したほうが悔いが残らないと思うので、悔いの残らない、最後まで諦めないゲームをやっていきたいと思います」と工藤監督。連覇を狙う王者にとっては、1つの踏ん張りどころとなっている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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