極度の貧打なのに…なぜ育成上がり新人左腕が昇格? 中日・与田監督の“試行錯誤”

中日・近藤廉【写真:小西亮】
中日・近藤廉【写真:小西亮】

期待の長距離砲ガーバーは「準備不足」で抹消

 リーグ5位と苦しむ中日は、12球団トップのチーム防御率2.88を誇る投手陣に対し、野手陣はチーム打率.232、総得点116といずれもリーグワーストに沈む。“投高打低”が顕著な中で、与田剛監督は、打撃不振の新外国人マイク・ガーバー外野手の出場選手登録を抹消。代わりに昇格させたのは、リリーフ要員の新人・近藤廉投手だった。

 18日に敵地・横浜スタジアムで行われたDeNA戦では、打線が今季最多タイの13安打を放って5-1で快勝。それでも与田監督は残塁が今季ワーストの14に上ったことから、「明日に向けて反省しないと。もっと点を取れなければいけないゲームだったかなと思います」と手放しでは喜べなかった。

 得点力の低い打線にあって、新助っ人のガーバーはコロナ禍で来日が4月上旬にずれ込み、同28日に1軍昇格。昨季は3Aで26本塁打を放った右投げ左打ちの長距離砲はカンフル剤として期待されたが、12試合に出場して打率.156(45打数7安打)0本塁打1打点。17日に抹消された。

 与田監督は「もう少し(調整の)時間が必要と判断した。ケガはしていないし、体は凄く元気だが、初めて日本に来ていろいろ迷いもあったと思う。本人は(不振の原因を)わかっていても体が反応できなかった」と説明。環境面に慣れてもらいながら、浮上の時を待つ。

野手を減らし、3月に支配下を勝ち取ったばかりの近藤廉を昇格

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