「シーズン最後の1か月のように」 ロッテ井口監督が重視する“五輪前ダッシュ”
五輪前の約1か月間に猛ダッシュ「あまり先を見ずに、まずはオールスターまで」
打線はマーティンとレアードの両外国人がしっかり機能してくれました。荻野、中村奨、角中も調子がいい。盗塁数、本塁打数ともにリーグ上位にいますし、去年はほとんどいなかった3割打者もいる。ここからの強化ポイントを挙げるとすれば、6番以降の下位打線ですね。ここを繋げば、走者を溜めて好調の上位へ回せる。そこが課題でしょう。
ただ、交流戦では先制点を許して、追いかける展開がほとんどでした。7回以降には諦めずに点を取れているので、そこは自信を持ちつつ、初回から攻勢を仕掛けられれば、もっと楽な試合展開に持っていけるはずです。去年からの課題ではありますが、マリーンズの打線は初対戦のピッチャーに苦戦する傾向があります。どちらかというと追い込まれてから勝負する打者が多い上に、交流戦では初対戦のピッチャーが多く後手後手に回ってしまった。ここはチームの課題として、ファーストストライクに対して積極的な姿勢を持ち続けるよう意識付けしたいと思います。
交流戦と言えば、甲子園で開催された阪神戦では、鳥谷敬が2年ぶりの古巣でタイムリーヒットを打ちました。観客数が限られてはいましたが、熱い応援の中、タイムリーを打てるのはさすが。両チームのファンが期待していたと思いますし、それにしっかり応えてくれました。
18日からはパ・リーグでの戦いが再開します。今回は7月23日に開幕予定の東京オリンピックまで約1か月という期間。オリンピックで一時中断するので、そこまではシーズ最後の1か月くらいの感覚で、全力で戦い抜きたいと思います。あまり先を見ずに、まずはオールスターまで。
ここからは蒸し暑さとの戦いにもなりますが、室内練習場をうまく使いながら、質の高い練習を意識したいと思います。去年は室内練習を増やした結果、振り込む量が減り、終盤に打線が失速してしまいました。今年は質と量のバランスを考えながら、しっかり指導していきたいと思います。
6月を迎え、選手たちは疲れが溜まり始める時期です。なので、18日までの小休止でうまく疲れを取りながら鋭気を養い、西武3連戦からいい再スタートを切って前半戦を戦い抜きます。
(Full-Count編集部)