特大弾だけじゃない大谷翔平の魅力 敵地沸かせた長嶋茂雄氏ばりの“ヘルメット飛ばし”

第3打席で空振り三振に倒れたエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】
第3打席で空振り三振に倒れたエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

空振り三振にも関わらず敵地ファンがドッと沸く注目度

■マリナーズ 7ー3 エンゼルス(日本時間10日・シアトル)

 エンゼルスの大谷翔平投手は9日(日本時間10日)、敵地・マリナーズ戦で超特大33号ソロを放った。「2番・指名打者」で先発出場し、3回の第2打席で右翼4階席へ飛び込む463フィート弾(約141.1メートル)。今季6度目の2試合連発で、本塁打王争い2位のブルージェイズ・ゲレーロJr.に5本差を付けた。13日(同14日)のオールスター戦に史上初の二刀流選出されて迎える初の敵地戦でMVPコールが起きるなど、全てのファンが大谷の一挙手一投足に注目した。

◇ ◇ ◇

 敵も味方も関係ない。大谷の右翼4階席へ伸びていく打球に、みんなが酔いしれた。2点リードの3回1死、試合前まで11打数1安打だった天敵左腕・ゴンザレスの高めシンカーを完璧に捉えた。テレビカメラも追いきれない33号ソロ。飛距離463フィート(約141.1メートル)。1999年に開場したマリナーズ本拠地で右翼最上階へ運んだのは史上6人目の快挙だ。同僚のアップトンはベンチ内で頭を抱えるなど自軍ベンチは騒然。イニング終了まで敵地のどよめきは収まらなかった。

 ビジターにも関わらず異様な空気に包まれたのは、1点リードの5回2死一塁だ。ファーストストライクからフルスイングを見せ、左腕ゴンザレスのカーブにヘルメットを飛ばして空振り三振。豪快な空振りに観客はドッと沸いた。「自分が持っている最高のモノを出したい。全力のスイングは僕のプレースタイル。長嶋さんが全力で振ってヘルメットを飛ばすのを見たことがありますが、僕も常に全力を出せるようにしたい」。花巻東高時代には長島三奈さんと“ミスター談義”をしたこともあるという。何よりフルスイングを信条とするが、豪快な空振りで歓声を浴びる選手なんて今の野球界で他にいるのだろうか。

 試合後、マドン監督は「遠くまで飛んでいったね。またやってくれた」と思わず笑みを浮かべ、同僚のコブは「あそこまで飛ばした選手は今までいないと思っている」と明言。敵将のサービス監督も「とてつもないシーズンを送っている。パワーと才能がある」と語った。超特大アーチだったとはいえ、両軍、しかもすべて米メディアから「OHTANI」の質問が出た。そして、大リーグ公式サイトもエンゼルス戦開始に合わせてトップニュースで注目する。球界一ホットな男であることは間違いない。

 87試合で33本塁打はシーズン61発ペース。ベーブ・ルースが1927年に記録した自己最多60本塁打を超え、1961年ロジャー・マリスのア・リーグ記録に並ぶペースだ。これまでに観客からのMVPコールについて、大谷は「プレッシャーに感じるより素直に嬉しい気持ち」と語っていた。チームの勝ち星につながらない「なおエ」なのは“玉に瑕”だが、27歳になったばかりの二刀流選手が充実の時を迎えている。

【動画】敵も味方も魅了する「二刀流」 Tモバイルパークの観客を沸かせた大谷翔平の“ヘルメット飛ばし”

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