小園、林ら若手台頭も5位… 広島OB高橋慶彦氏が苦言「基本的な野球ができていない」
小園&林は高卒3年目、同5年目の坂倉は捕手と一塁を兼務
広島は最近、高卒3年目・20歳の林晃汰内野手、同い年の小園海斗内野手、5年目・23歳の坂倉将吾捕手らがメキメキ台頭し、レギュラーの座を固めつつある。フレッシュなプレーを披露する一方、チーム成績は下降し、セ・リーグ5位に低迷している。かつて広島黄金時代を支えた元スター遊撃手、高橋慶彦氏が現状を分析した。
広島にとっては6月が、良くも悪くも激動の月となった。5月後半に菊池涼、小園、鈴木誠、長野らが相次いで新型コロナウイルスに感染。戦力不足に陥った中、林がスタメン三塁に定着し、6月に月間25試合出場で打率.344、2本塁打17打点と活躍した。智弁和歌山高から2018年ドラフト3位で入団した右投左打のスラッガーが才能を開花させた。
林と同期入団でドラフト1位だった小園も感染から復帰後、月間23試合で打率.301をマークし、「3番・遊撃」に定着。坂倉は本職の捕手以上に一塁手としての出場が増え、6月に月間打率.363をマークした。
こうした若手の活躍に弾き出されるように、来日1年目で一塁が本職のクロン、12年目の堂林が2軍落ち。遊撃のレギュラーを張ってきた田中広もベンチを、温めることが増えているのが現状だ。
高橋氏は「コロナがなかったら、林はこれほどチャンスを与えられなかっただろうし、小園も3番に抜擢されることもなかったと思うが、若手の台頭は楽しみ」と目を細める。
しかし、チーム成績は下落の一途。6月は6勝16敗3分、月間勝率.273と散々。7月に入ってからも苦戦が続いている。高橋氏は「ライナーでの走者の飛び出し、打球判断、状況判断のミス……今年のカープにはそういうものが多過ぎる。基本的な野球ができていない」と苦言を呈する。