侍ジャパン、悲願の金メダルへ「四球が大事」 専門家が推す「2番・近藤健介」
クリーンアップの前に高出塁率の近藤健介を…
そのために、飯田氏は1つのオーダーも“提言”する。「クリーンアップに豪華な顔ぶれが揃っているだけに、1、2番には出塁率の高い打者を置きたい。四球が取れて、しぶとく、相手が嫌がる1、2番を組みたい」とし「近藤(健介外野手・日本ハム)をぜひスタメンで使ってみたい。2番に入れたら機能するのではないか」と推す。
近藤はドミニカ共和国戦で、3点を追う9回1死一塁の場面に菊池の代打として出場し、右前打を放ってチャンスを広げた。ペナントレースでは2019、2020年と最高出塁率のタイトルを獲得し、今季もリーグ3位の.418をマークする。「近藤の強みはボール球を振らず、ファウルで粘りながら四球を取れること。初対戦の投手が多い国際大会だが、1、2番が相手に球数を投げさせれば、後続の打者も雰囲気を掴むことができる」と、飯田氏もその意図を説明する。
飯田氏は「国際舞台ですごく打つイメージがある」と1番には菊池涼介内野手(広島)の名前を挙げ、以下のようなオーダーを組む。
1(二)菊池涼介
2(指)近藤健介△
3(左)吉田正尚△
4(右)鈴木誠也
5(中)柳田悠岐△
6(一)浅村栄斗
7(三)村上宗隆△
8(遊)坂本勇人
9(捕)甲斐拓也
【注】△は左打者
これなら、2、3番以外は8番まで右打者と左打者が交互に並ぶ“ジグザク打線”になる。「指名打者と一塁の2つのスポットを近藤、浅村、山田の3人で担う感じでいいのではないか。予告先発であることを生かして、相手先発が右腕の時に近藤を使うという方法もある」と続けた。
短期決戦では、各選手の調子を見ながら臨機応変にオーダーを組むことも重要になる。稲葉篤紀監督は悲願の金メダルに近づくために、いかに得点を取れる打線を組むだろうか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)