野球&ソフト、五輪存続への課題を英紙指摘 「最高の選手を欠いた競技は問題」
米国代表は「全盛期を過ぎた選手やこれからの選手で構成」
東京五輪で3大会ぶりに復活した野球とソフトボールは、開催国の日本がともに金メダルを獲得。大いに盛り上がったが、次回の2024年パリ大会では再び実施競技からの除外が決まっている。英紙「ガーディアン」は野球に焦点を当て、「最高のアスリートが出場しない時、そのイベントにどれだけの価値が置かれるだろうか?」と指摘している。
2008年北京大会以来3大会ぶりに実施された野球は、決勝戦で日本が米国を2-0で破り、公開競技だった1984年ロサンゼルス大会以来の金メダルを手にした。24年パリ大会では再び除外となる野球だが、記事は28年ロサンゼルス大会では「また戻ってくるかもしれない」とした上で、今回の米国代表を例に、“問題点”を挙げている。
「全盛期を過ぎた選手やこれからの選手で構成された米国代表は2度目の金メダルを目指したが、太平洋の向こうではMLBのシーズンが続いており、野球の抱える束縛を明白にした」と指摘。五輪の本質は「五輪のイベントが頂点である」とし、「世界最高の選手を欠いた五輪競技は明らかに問題だ。なぜなら、どれだけの人がそれを見たがるだろうか?」とも主張している。
一方で、野球がなければ米国代表のエディ・アルバレス内野手が夏冬両五輪でメダルを獲得するという歴史を作るところを「我々が楽しむことはなかっただろう」。ソフトボールがなければ、39歳のレジェンド・上野由岐子投手が米国のキャット・オスターマンやモニカ・アボットを超えて金メダルの栄光を手にするという魅力的な光景を見ることもなかっただろう」とも指摘している。
(Full-Count編集部)