バッテリーを組む森のサインに何度も首を振り… プロ初勝利の西武渡邉が見せた“度胸”

先発した西武・渡邉勇太朗【写真:宮脇広久】
先発した西武・渡邉勇太朗【写真:宮脇広久】

プロ初先発で5回4安打1失点、味方打線も大量援護

■西武 10ー2 楽天(15日・メットライフ)

 西武・渡邉勇太朗投手が15日、本拠地メットライフドームで行われた楽天戦でプロ初先発(リリーフでは今季8試合登板)。5回4安打1四球1失点に抑え、プロ初勝利を挙げた。打線も12安打の猛攻で援護し10-2で大勝。高卒3年目・20歳の右腕が先発ローテに定着すれば、5位低迷中のチームにとって浮上の原動力となりうる。将来的にも非常に楽しみな存在だ。

 191センチ、91キロの体格に秘められた豊かな潜在能力が花開こうとしている。立ち上がりから最速149キロの速球、カットボール、スプリット、カーブなどを駆使し、危なげない投球を披露。しかし6-0と大量リードして迎えた5回、無死一、二塁のピンチを背負うと目の色が変わった。

 打席には売り出し中の辰己。カウント3-2から、渡邉は森友哉捕手のサインに5度首を振り、ロジンに手を伸ばし、さらにもう1度首を振って、またロジンを手にした。「あの場面は絶対に後悔したくないと思い、一番自信のあるインコースのカットボールを投げたくて、そういうサインを出してもらいました」と明かす。プロ初先発とは思えない堂々たる態度だ。

 こうして投げたカットボールで辰己を三ゴロに仕留めたが、併殺はならず1死一、三塁。続く小深田もゲッツコースの二ゴロに打ち取ったが、二塁手・外崎の二塁へのトスが高く浮き、一塁走者はセーフ。この間に1点を許した。

5回のピンチで「絶対に後悔したくなくてカットボールを投げたかった」

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