智弁学園・前川が2試合連続弾 2打数2三振後に仲間から掛けられた言葉で“激変”

智弁学園・前川右京【写真:荒川祐史】
智弁学園・前川右京【写真:荒川祐史】

智弁学園は7-1で日本航空を破り、今年の選抜に続いて8強入り

 第103回全国高野球選手権は25日、阪神甲子園球場で行われ、第1試合で智弁学園(奈良)が7-1で日本航空(山梨)を破り、今年の選抜大会に続いて準々決勝に進出した。大会注目のスラッガー、前川右京外野手(3年)が9回に2試合連続となる2ラン本塁打を放つなど終盤に打線が爆発した。

 日本航空の188センチ左腕ヴァデルナ・フェルガス投手を打ちあぐみ、5回まで2安打無得点。1点ビハインドの展開に小坂将商監督の声がベンチに響いた。「今までやってきたことを信じて自信をもってやろう」。6回に内野ゴロと相手失策で逆転してからは一気に打線が活気づいた。終わってみれば日本航空の5投手に13安打を浴びて快勝した。

 試合を決めたのは「3番・左翼」で出場した前川の一撃だった。2点リードの9回1死一塁で4番手左腕・小沢耕介投手(3年)から逆風の右中間スタンドに突き刺した。横浜との2回戦に続く2試合連続アーチに「それまで全く合っていなかったのでリセットして打席に入りました。左投手から打てたのは収穫です」とうなずいた。

 それまでの4打席は左投手2人に対して2打数2三振2四球と苦しんでいたが、ベンチで隣に座る「2番・遊撃」の岡島光星内野手(3年)から「力が入っている。インパクトで力を抜いて楽にいけ」と助言をもらって迎えた打席だった。「雰囲気から楽に打席に入っていて、絶対に打つと思った」と岡島。主将で4番の山下陽輔内野手(3年)も「雰囲気が出ていた。行くかなと思ったら案の定でした」と振り返った。

 チームメートのアドバイスにも助けられての一発。「最後はボールをしっかり見て打つことができてよかった。次も最善の準備をして臨みたい」と前川は力を込めた。小坂監督が、教え子の巨人・岡本和真内野手と比較して「岡本は柔らかさがある。前川はボールを潰すという点で優れている」と評する逸材。準々決勝ではどんな打撃を見せてくれるか。

(Full-Count編集部)

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