大谷翔平を支える重さ6.9グラムの“秘密兵器” 最新鋭機器「パルス」の正体は?

肘にかかる負荷を数値化し、練習強度の参考にできる

 パルスの使い方は簡単だ。身長や体重、年齢などをアプリに入力し、バンドをつけて投球。すると、センサーが測った数値がアプリに表示される。腕を振るスピードや球をリリースする角度、そして肘にかかる負荷が「見える化」される。商品を扱うオンサイドワールドのゼネラルマネジャー八木一成さんは「パフォーマンスを上げるだけではなく、パフォーマンスを出し続ける体をつくってほしい」と語る。

 普段から練習で身に付けることでデータが蓄積されていく。投球練習だけはなく、キャッチボールや守備練習でも肘には疲労がたまる。その状態を数字で把握しておけば、けがを未然に防ぐことができる。「モータス」から「パルス」への変更に伴い、新たな機能も加わった。

 その1つが、1日の推奨投球トレーニング量の数値化だ。選手によって違う1球ごとの負荷に対応し、その日の投球トレーニングで、どのくらいの投球量や強度がベストなのかが示される。投球トレーニング量が多すぎれば肘の故障につながり、少なすぎれば鍛えられない。八木さんは「客観的な数字をもとに、けがをせず肘の強度を上げるギリギリのラインで練習できる」と説明する。

肘に負担がかかりにくい投球フォームを知ることも可能

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