西武・栗山、目前の通算2000本安打 史上初のバースデー達成、盟友との対決も?

29日の日本ハム戦で1996本目の安打を放った西武・栗山巧【写真:荒川祐史】
29日の日本ハム戦で1996本目の安打を放った西武・栗山巧【写真:荒川祐史】

1996安打目の右前打放つも本拠地6連戦中の達成はならず

■日本ハム 6ー0 西武(29日・メットライフ)

 西武の栗山巧外野手は29日、本拠地メットライフドームで行われた日本ハム戦の9回に右前打を放ち4打数1安打。通算2000安打まであと4本に迫った。31日からはZOZOマリンで対ロッテ2連戦(9月2日は予備日)、9月3日からは楽天生命パーク宮城で対楽天3連戦とビジター5試合が予定されており、敵地での達成が濃厚な状況だ。

 0-6の完敗を喫したこの日の試合では、本拠地のスタンドで最大の拍手が沸き起こった瞬間だった。9回先頭で打席に入ると、プロ初完投・初完封目前の伊藤が投じた初球・カットボールに詰まらされながら、しぶとく右前に運んだ。一塁側スタンドに設置された「KURI-METER」の表示は「1996」に変わったが、栗山は「変わらず1本1本という気持ちです」とうなずいた。

 ペナントレース後半戦突入後は、15試合で51打数11安打(打率.216)。中村剛也内野手と並んでチーム野手最年長のベテランはやや調子を落としている。今月8日のロッテ戦以降は、代打出場の21日オリックス戦を含め4試合連続無安打。それでも、本拠地で行われた27日の日本ハム戦では力を振り絞り、3安打の固め打ちを見せた。辻発彦監督は「本人としては調子が良くない中で、気持ちであれだけ打てるのはさすが」と称える。

 29日をもって本拠地6連戦が終了した。この後はビジターでの5試合となり全て屋外球場。雨の予報の日もあり、9月7日以降はまたホームゲームが8試合続くが、おそらくそこまで記録達成がずれ込むことはないだろう。

 その代わり、敵地での達成にも“お楽しみ”はある。もはや1試合で達成してもおかしくない数だが、もし9月3日の楽天戦となると、栗山の38歳の誕生日。通算2000安打達成者は過去53人いるが、さすがにバースデー達成は皆無。この日の相手先発は、8年ぶりに日本球界に復帰した田中将大投手が予想される。また、翌4日の先発が見込まれる岸孝之投手はかつて西武で10年間チームメートとして過ごした、1歳下の盟友。栗山にとっては思い入れの深い相手だ。

 プロ20年目での大記録達成の瞬間は、果たしてどんな形で訪れるのか。西武の精神的支柱だけにチームにとっても、格好の刺激剤になるはずだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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